本日都内で行なわれた発表会で、ZMP代表取締役の谷口恒氏は、「ZMPのビジョンは、ロボット技術とデザイン、アプリケーションを融合させ、生活に役立つロボットを生み出すこと。具体的なビジネス展開として、ヒューマノイドロボットの製造販売を行なう。現在、大学など十数件の引き合いがある」と説明した。
ゼットエムピー代表取締役の谷口恒氏。社名の由来となったZMPは、“ゼロ・モーメント・ポイント”(重力と慣性力、地面からの反力が交わった点)の略 |
また、ロボットデザイナーの松井氏も登場、「北野共生システムプロジェクトは国のプロジェクトだが、われわれはPINOを研究室に埋めておくという考えを持っていない。今回の発表は研究室から社会に出て行く第一歩。子供たちがPINOに接することで、10年後20年後といった次の世代のロボット研究者が出てくることを期待する。PINOは人と技術を結ぶ架け橋として親元を離れて旅立っていく。PINOを育てることでロボット産業を育てていきたい」と語った。
ロボットデザイナーの松井氏 |
北野博士もビデオメッセージを寄せ、「われわれは、PINOの情報を公開し、世界中の開発者が研究できるよう、Linuxのようにオープンな研究活動を支援している。PINOは秋葉原で買えるような部品で構成されている。メカの精度は高いものではないが、情報を公開することで研究者が改良部分を提案できるなど、オープンソースに基づいたヒューマノイドロボットの開発が可能だ。今回、ZMPにより研究機関にPINO自体や部品を提供できるようになった」とコメントした。
北野博士もビデオで登場 |
PINOは、7月よりマレーシアの“科学技術エキスポ”、8月より神戸の“21世紀☆みらい体験博”、浜松の“2001浜松こども未来博”などのイベントに登場する。また、7月10日東京お台場にオープンする日本科学未来館がPINOを購入、同館に常設されることになっている。
日本科学未来館館長の毛利衛氏からのビデオメッセージ「オープン当初は、PINOは1歳くらいのロボットだが、皆さんのアイデアと北野さんたちの研究により成長していく」 |