JustLinkが動作する分タイムロスはあるが
バッファアンダーランによる書き込み失敗は皆無
読み出し速度の上限を6倍速と低めの設定にしていることからもわかるように、8倍速での書き込みはインターフェイス(USB 1.1)のスペック的に非常に厳しい作業で、実際の書き込みではJustLinkの使用は必須だ(付属ライティングソフトのデフォルト設定でも、JustLinkはオンになっている)。
JustLinkによるバッファアンダーラン防止の仕組みは、ドライブへのデータ転送が遅れ、バッファメモリが空になる(=書き込むべきデータがなくなる、つまりバッファアンダーランが発生する状態になる)恐れが出た場合、エラーが発生する前に書き込み作業を一時中断してデータがバッファメモリに貯まるのを待ち、バッファ内に十分なデータが確保されたら書き込みを再開する、というものだ(BURN-Proofも基本的な動作原理はほぼ同じ)。書き込みを一時中止してから再び再開する、という作業が行われるため、一時中止地点~再開地点にはごくわずかながら「継ぎ目」ができてしまうのだが、この継ぎ目は「データの読み出し上障害にならない程度の微小なゴミ」レベルのごくごく小さなもので、データを読み出す際に不具合が出るようなものではない。JustLinkがたびたび機能すると若干不安を覚える人もいるかもしれないが、データを書き終えたCD-R/RWメディアは安心して使える。
編集部で実施したベンチマークテストでは、本機を8倍速に設定した場合の書き込みにかかった時間は、ATAPI内蔵タイプのドライブでの8倍速書き込みよりも約94秒ほど長くなった。この差の原因のほとんどはJustLinkが動作したことによる「一時停止」の累積によるものだ(JustLinkは79回動作した)。ただ、それでも6倍速での書き込みよりは1分以上高速な結果となっている。なお、オンザフライ書き込みで実施したこのベンチマークテストでは、JustLinkを無効にした状態ではバッファアンダーランが発生してしまい、正常に書き込みを終了させることができなかった。
KXL-RW31ANの価格はオープンプライスで、実売価格は前モデルと同程度の3万円台前半になると予想される。2万円を切るボックスタイプのUSB CD-RWドライブもある現在の市場動向から見ると、やや高めの価格だが、USBドライブとしては最速の8倍速書き込みとJustLinkによる書き込みの圧倒的な確実性、そして本体重量310gという携帯性の高さは、ポータブルタイプのCD-RWドライブとしては非常に高いレベルのものだ。とにかく高速な製品を求めるのであればPCカード接続のドライブを、ということになるが、ケーブル1本で手軽に接続できる取り回しの気楽さは本機の大きな魅力だ。
書き込み | 8倍速(CLV) |
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書き換え | 8倍速(CLV) |
読み出し | 6倍速 |
読み出し(CD-RW) | 6倍速 |
バッファメモリ | 2MB |
アクセスタイム | 150ms |
インターフェイス | USB 1.1(専用ケーブル付属) |
付属ソフト | B's Recorder GOLD、B's CLiP |
価格 | オープンプライス |