このページの本文へ

World Wide Webに続くもの

2001年05月29日 17時21分更新

文● 渡邉 利和(toshi-w@tt.rim.or.jp)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Sunのページ
Project JXTA
さて、新しく開設されたJXTAのWebサイト(http://www.jxta.org/)には、すでに動作可能なソフトウェアが公開されている(本稿執筆時点では21 May 2001版)。ただし、これはβとかいうものでもなく、ある意味では「コンセプトモデル」的な存在である。なにしろJXTAはプロジェクトとして公式に開始されたばかりであり、これからみんなで開発しましょう、という段階なのである。従って、このソフトウェアはJXTAプロジェクトが“何を作ろうとしてるのか”を具体的に分かりやすく見せるためのサンプルのようなものだと考えてよい。ただし、基本的な骨格はすでに組み上がっていると見てよさそうだが。

JXTAは「SunのP2Pプロジェクト」と簡単に表現されるが、実体として何なのか、どうにもイメージが掴めなかった。個人的には「JiniがあればJXTAは不要ではないか?」と考えていたこともあり、単に流行に乗ってみただけなのか? という疑問さえ持っていたのである。そこで、今回は公開されたJXTAのソフトウェアをちょっと触ってみた。

簡単に言ってしまうと、JXTAは「P2Pアプリケーションを作成するために用意された標準プロトコル群」である。JXTA単体で何か役に立つ処理ができるというものではない。確かに、JXTAをベースとすればNapstarやGnutellaのようなファイル交換アプリケーションは簡単に実装できそうであり、その点でなるほどと思うところはあるものの、JXTAが提供する機能はあまりに基本的なサービスであるため、ちょっと拍子抜けしてしまうような印象もある。



カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ