いよいよ今年の11月8日に登場する『Xbox』。これまでのE3の米マイクロソフト社ブースは、PCゲームとジョイスティックを中心とした展示が大部分を占めていたが、Xbox発売を控えた今回は、当然Xboxが大々的にフィーチャーされている(PC関連はスペースが減ってしまったが……)。ブース内の特設スペース内では、店頭陳列のデモなども行なわれるなど、実際の販売に向けた準備も着々と進んでいる様子が伺えた。
販売店ではXboxのソフトおよび周辺機器はこんな風に販売される!? 大量のパッケージが並ぶ様は壮観。ただし、周辺機器のパッケージはほとんどが空だった |
Xboxのポップ各種。サイズ、デザインともに各種用意されていた。それにしてもこんなにたくさん用意するの? |
こちらはサードパーティー製の周辺機器。今のところはほとんどがコントローラー関係だ。ジョイスティックやステアリングタイプといったスタンダードなものからスケートボードタイプまで、さまざま。残念ながら、現段階で触れるものはまだなかった |
展示の中心は期待通り、実際に遊べるタイトルのプレイアブルデモで、マイクロソフト製、サードパーティー製含め、全11タイトルを実際に体験することができる。また、マイクロソフトブースの外でも、Xbox用タイトルのデモを行なっているメーカーもあった。会場では多くのユーザーがXboxに触れることができ、“いよいよ登場間近だ!”という印象を強く受けた。それでは、実際に遊べたゲームを何本か紹介していこう。
英アイドス・インタラクティブ社『Mad Dash Racing』。画面のような氷原や、水上、水中都市(?)など、さまざまなステージを舞台に、かわいい(ちょっと気の強そうな顔はしているけど)キャラが爆走──乗り物とかではなく、ホントに走ります──するレースゲーム。単純明快でなかなか熱くなれるタイトル |
マイクロソフト『Project Gotham Racing』。市街地を爆走するカーレーシング。車の挙動やグラフィックス、夜の町のネオンサインなどの背景など、とにかく画面の美しさが圧巻(ナンバーも“E3”になっている)。Xboxのレースゲームはこのほか、F1系やNASCARなど、ラインナップ豊富だ |
E3会場ではとにかくよく見かけるスケボー・スノーボードのゲーム。Xboxではマイクロソフト『Amped: Freestyle Snowboarding』(画面)や、米Activision社『Tony Hawk's Pro Skater 2x』がラインナップ |
ジェット戦闘機によるフライトシューティング、コナミ(株)『AirForce Delta Storm』。PC用フライトシミュレーションゲームにも匹敵する画像の美しさと、コンシューマゲーム機タイトルならではの遊びやすさが魅力的だ |
プレイアブルデモとカタログに掲載されたタイトルを見た印象では、いずれの作品も映像の美しさや迫力などのクオリティーは非常に高そうに見える。ただ今回の展示は北米での発売に向けたタイトルが並んでいるため、日本の一般家庭ユーザーたちに受け入れられるタイトルかどうかは多少疑問がある(といっても、当然ながら現在発表されているものすべてが米国、日本の両方で発売されるわけではないだろう)。
ファミリーユーザーの“食いつき”がよさそうなかわいいキャラが登場するコミカルなゲームはまだあまりなく(個人的な遊んだ印象では、アイドス『Mad Dash Racing』が幅広いユーザーにウケそうなキャラデザインとゲーム性だった)、ヘビーなPCゲーマーが“おぉ、これは遊んでみたいぞ”というタイトルは逆に多い。このあたりのラインナップの豊富さは、任天堂(株)の『GAMECUBE』やソニー(株)の『PlayStation 2』に一日の長あり、といったところだろうか。
今回はムービーのみであそぶことはできなかった、テクモ(株)『Dead or Alive 3』は、巨大スクリーンを見上げる人が非常に多かったタイトルのひとつ。このキャラが動く(揺れる?)んだから、アメリカでも成功間違いなしか。Xboxの成功には、日本メーカー製ソフトがどれだけ登場するかがキーになるかもしれない |
登場済みのPlayStation 2、9月14日発売のGAMECUBE、そしてこのXboxと、会場全体が新コンシューマゲーム機に沸いている。従来はPC一辺倒またはPC重視だったようなゲームメーカーも数多くコンシューマーゲーム機への参入とタイトル発表を行っている。E3はアメリカ開催のショーなので、ここで登場したタイトルがそっくりそのまま日本でも出るわけではないが、“3大プラットフォーム戦争”は日本でも熱いバトルが繰り広げられるに違いない。メーカーは大変かもしれないが、ゲーマーには非常におもしろい(お小遣いも大変?!)な1年になるだろう。