さて、ログインすると一気に画面が変わる。どことなく見慣れたような、しかし、見慣れぬような、不思議な画面に感じるかもしれない。この画面こそ、あなたがこれからLinuxライフをエンジョイするためのウィンドウマネージャ「Sawmill」(ソウミル)と、その上で動くデスクトップ環境「GNOME」(グノーム)なのだ(画面2)。
画面2 デスクトップの各部の名称 |
画面各部を見ていこう。各部の名称については、画面2を参照してほしい。ふだん、Windows 98を使っているユーザーなら、大まかな画面構成は把握できるだろう。SawmillもGNOMEも、Windowsユーザーに直感的にわかりやすいように配慮しているからである。デスクトップはユーザーの好みに応じてカスタマイズできる要素を多分に持っている。カスタマイズについては、66ページの「デスクトップのカスタマイズ」を参照してほしい。
●ウィンドウ
画面の真ん中に表示されているのは、いわずと知れたアプリケーションウィンドウだ。最初のログイン時には、rootとしてGNOMEを使おうとしていることへの警告メッセージウィンドウが開いているはず。X Window System対応アプリケーションの多くは、このようなウィンドウ内で実行される(アプリケーションウィンドウは、表示されているメッセージウィンドウとは見た目が多少異なる)。Windowsと同様、バックグラウンドで実行されるようなアプリケーションはウィンドウ表示されない。また、X Window System未対応のアプリケーションは、ターミナルウィンドウや仮想コンソールウィンドウなど、テキストベースのウィンドウ内で実行する。ちょうどWindowsでいうMS-DOSプロンプト(いわゆるDOS窓)だと思えばいい。
ウィンドウの操作については62ページの「ウィンドウの操作」を参照してほしい。
●デスクトップアイコン
デスクトップに直接置かれているのがデスクトップアイコンで、これをダブルクリックすると、アプリケーションが起動する。画面が広い場合、よく利用するアプリケーションや、ファイル、ディレクトリなどへのリンク(Windowsで言うショートカットに相当)を、このデスクトップアイコンにしておくと能率がいい。Windows同様、このデスクトップアイコンは、ユーザーの好みで追加削除できるようになっている。
●GNOMEパネル
Windowsのタスクバーに相当するのがGNOMEパネルである。GNOMEパネルには、Windowsのスタートメニューに相当するメインメニューや、クイック起動バーに相当するアプリケーションランチャ、タスクや仮想画面を切り替えるページャなど、便利な機能が満載されている。これからLinuxを使っていくうえで、最もお世話になるユーザーインターフェイスといってもいいだろう。このGNOMEパネルの使いこなしの度合いが、Linuxライフの快適性に直結しているというわけだ。また、GNOMEパネルは、Windowsのタスクバーとは比較にならないほど、カスタマイズの自由度が高い。