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Ulead VideoStudio 5

Ulead VideoStudio 5

2001年04月06日 23時45分更新

文● 伊藤裕也

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豊かになった表現力

DVデータの出力をサポートする「タイムライン再生」ウィンドウ。早送り・巻き戻しといった基本的なデッキコントロールはもちろん、指定したタイムコードにジャンプすることにも対応している。

 VideoStudio 5ではDVサポートの強化と同時に、冒頭でも挙げた「ビデオフィルタの搭載」「タイトルの拡張」など表現力の向上も図っている。



ビデオクリップに適用したビデオフィルタの確認とプリセットパターンの選択もオプションパネルから行う。フィルタによっては、さまざまなパターンが用意されている。

 最初の「ビデオフィルタの搭載」は、その言葉どおりビデオクリップを補正したり特殊な効果を付加するフィルタを搭載した――ということ。VideoStudio 5で搭載したビデオフィルタは「カラーバランス」「明度とコントラスト」など映像の調整を行うものから、「水彩画」「モザイク」など特殊な映像効果を加えるものまで、その数合計30種類。各フィルタは効果のかかり具合や適用時間といった設定を変更できるうえ、ひとつのビデオクリップに5種類までのフィルタを同時に適用できる。従来のバージョンでは一切手を出せなかった部分だけに、この新機能は大きな意味を持っている。



プリセットのフィルタパターンに納得できない場合は、専用のダイアログを開くことでより細かな設定を行うこともできる。

 一方「タイトルの拡張」は、細かく触れると「タイトルツールの拡張」と「タイトルトラックの拡張」に分けられる。まず、タイトルツールの拡張では、タイトルに使用する文字に「エッジ(輪郭)」を適用できるようになった。映像の中で文字による説明を入れる場合、文字が映像に溶け込まないようエッジを付加しておくのがセオリーであるだけにこの対応は嬉しい。また、文字の影の一種として、輝く印象を与える「グロー」なども今回から新たに追加されている。シチュエーションに合わせたタイトルを作成するための環境がひととおり整備されたわけだ。



文字のエッジに関する設定。境界線の太さの変更はもちろん、境界線をぼかすことにも対応している。

 続くタイトルトラックの拡張というのは、タイトルトラックがビデオクリップの流し込みに対応したことを指している。ビデオクリップをタイトルトラックに流し込むとどうなるのかというと、タイトルトラックの映像をビデオトラックにある映像の子画面として表示できるようになる。要するに「ピクチャー・イン・ピクチャー」などを実現できるということ。子画面の位置は決められた9つのポイントから選択するかたちとなるが、表示できる子画面の大きさは自由に決められるし、子画面のスクロールもサポートしており、実用のうえで問題となりそうなところは特にない。さすがに文字のスーパーインポーズとピクチャー・イン・ピクチャーの同時適用は不可能だが、これはビデオ・タイトルトラックともにひとつしかないVideoStudioの仕様を考えればしかたのないところだろう。



こちらは影の設定。ドロップシャドウ・グローシャドウ・押し出しシャドウの3種類から選択可能だ。

 このほか、ビデオクリップやイメージファイル、オーディオクリップなどをプロジェクトごとに管理できる「ライブラリーマネージャ」を搭載したり、25種類のトランジションエフェクトをPentium 4で高速に動作するようチューンするなど、さまざまな部分で機能の強化を行っている。



タイトルトラックにビデオクリップを流し込むことで、ビデオトラックの映像の上にタイトルトラックの映像を表示できるようになった。スクリーンにご注目いただきたい。

 価格は1万4800円。VideoStudio 4の価格は1万9800円だったので、価格的には5000円ほど引き下げられたことになる。VideoStudioもしくは他社のビデオ編集ソフトを所有しているユーザーであれは、9800円で乗り換え・アップグレード版を入手可能だ。さまざまな機能が強化されたことを考えれば、そのコストパフォーマンスは大幅に向上したといっていい。特にビデオ編集をこれから初めようと考えている人にお勧めのツールだ。


Ulead VideoStudio 5 日本語版の主なスペック
製品名 Ulead VideoStudio 5 日本語版
価格 1万4800円
発売元 ユーリードシステムズ(株)
連絡先 03-5491-5661
URL http://www.ulead.co.jp/
対応OS Windows 98/Me/NT 4.0+SP6以上/2000
CPU PentiumII-300MHz以上を推奨、Pentium 4対応
メモリ 64MB以上(128MB以上を推奨)
HDD 300MB以上(4GB以上を推奨)

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