大容量バッテリを標準装備するハイスペックサブノート
右側面にはオーディオ、PCカードスロット、i.LINK、モデムの各端子を、左側面にはメモリースティックスロット、USB、ディスプレイアダプタ端子を装備する。大容量バッテリはスタンドの役目も果たし、標準で後部が持ち上がったキー入力に適したスタイルとなる。 |
基本スペックについては、CPUにSpeedStep対応Mobile PentiumIII-700MHzを採用し、メインメモリは128MBのSO-DIMMを標準で装備する。空きスロットにメモリモジュールを追加すれば最大256MBまで拡張可能だ。20GBのHDDは12GBのCドライブと8GBのDドライブの2つのパーティションに分割されている。CD-ROMドライブとFDDは本体に装備せず、パッケージにも同梱していない。本体に装備するインターフェイスは、USB×1、i.LINK(4ピン)×1、オプションの変換ケーブル「ディスプレイアダプタ」を接続して利用するCRT端子、PCカード(TypeII×1)とメモリースティック用の各スロットを1つずつの最低限しか用意されない。すでにメインマシンを持っているユーザーをターゲットにした2台目のPCとして、モバイル性を重視し軽量化を図ったサブノートという位置づけのマシンだ。
画面表示は10.4インチ低温ポリシリコンTFT液晶に、8MBのビデオメモリを内蔵するビデオチップ「Savage/IX8」の組み合わせで、1024×768ドット/フルカラー表示を実現している。さすがに10.4インチ液晶にこの解像度では、アイコン類がいささか小さい印象だが、サブノートでは画面をごく近くから眺めて操作することが多いので、それほど使いにくいという印象はない。むしろきめの細かい緻密な画面に好印象を受ける。
キーピッチ17mm、ストローク2mmを確保しているキーボード。さらに従来機種から引き続き、コーナー部分のタップにコンテキストメニューの表示やアプリケーションの終了などのショートカット機能を割り付けられる「インテリジェントタッチパッド」や「ジョグダイヤル」も装備するなど、ユーザーインターフェイスは非常に操作性にすぐれる。 |
バッテリは11.1V/3600mAhというスペックを持つ、6セルタイプの大容量リチウムイオンバッテリを標準で搭載しており、モバイル性重視のサブノートながら、カタログスペックで約3.0~5.0時間という長時間駆動を可能にしている。ちなみにASCII Lab. 製のバッテリベンチの結果は、700MHz動作のパフォーマンス優先モードで1時間48分、SpeedStep機能を利用してバッテリ駆動時間を優先した550MHz動作時で2時間13分となった。編集部のバッテリランダウンベンチは、すべてのパワーマネジメント設定をオフにし、Word 2000とExcel 2000を連続で動作させるスクリプトを延々実行し続けるという、マシン全体への負荷が非常に高いものである。キー入力やディスクアクセスが間欠的に行われる実際の利用環境では、カタログスペックに近い駆動時間は期待できるはずだ。
プリインストールソフトについても前モデルから大きな変更はない。Office 2000などのビジネス向けソフトはないが、DV編集ソフト「DVgate Ver.2.2」や「MovieShaker Ver.2.0」を始めとする、VAIOらしい遊び心に溢れたオリジナルソフトが豊富に用意されている。PCG-SRシリーズの上位モデルらしくOSにはWindows 2000を採用し、DV編集などマシンへの負荷が高い作業を行う場合に、PCの持っているパフォーマンスをフルに引き出すことができるだろう。
現時点では積極的に活用できる(したくなる)ほど対応機器が揃っていないBluetoothだが、この手軽な通信手段はモバイルノートのインターフェイスとして非常に魅力的だ。VAIOらしい先進性に富んだ機能の搭載によって、さらに機動性の高いマシンへと進化したPCG-SR9G/Kは、サブノートの理想形に一番近い位置にいるマシンであることに間違いはないだろう。
CPU | Mobile PentiumIII-700MHz |
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メモリ | 128MB |
液晶 | 10.4インチ |
解像度 | 1024×768ドット/フルカラー |
HDD | 20GB |
CD-ROM | オプション |
通信 | モデム |
サイズ | 259(W)×209(D)×23.7~32.1(H)mm |
重量 | 約1.36kg |
OS | Windows 2000 Professional |
Officeアプリ | - |