カラー表示できるもののWebブラウズにはちょっと狭い画面
実際にWebブラウザで当サイトを表示させてみた。たしかに320×240ドットというのは少々狭く、Webをひんぱんに見るならH/PCマシンのようなハーフVGA(640×240ドット)が最低限だろう。 |
搭載アプリケーションは、メーラとWebブラウザ、住所録、電卓、アルバムなどだ。メールにはテキスト表示だけでなく、添付されたファイル(JPEG、GIF、PNG、TXT形式のみ)はビューアで表示でき、画像ファイルはアルバムに記録できる。また、送信時にはアルバム内に保存した画像を添付して送信することができる。上記ファイル形式以外のバイナリデータの場合は、添付ファイルとして認識されない。また、受信制限(本文99KB、添付ファイル500KB)を超えた場合は文章のカットや添付ファイルの破棄が自動的に行われる。
ブラウザの横縮小表示。横640ドット分の表示が可能だが、文字も画像も一律で横半分に圧縮されるため、表示は少々読みづらい。 |
Webブラウザは(株)アクセスの組み込み用Webブラウザ「NetFront 2.5」が採用されており、HTML3.2準拠でフレーム表示、SSLに対応する。320×240ドット表示で一般の(iモード用などではない)ホームページを見る場合はやはり狭く感じられる。そのため、表示を少しでも広く見せるための工夫として、画像も文字も横方向のみ一律1/2に縮小表示する表示モードを備える。ただし、1ドットづつ抜いて表示するので、かなり見づらくなる。NTTドコモの「eggy」やザウルス「MI-E1」に搭載されているブラウザが画像のみを縮小表示するなど見やすくする工夫をしているのと違って、改良の余地があるだろう。
側面にあるワンタッチメール起動ボタン(電源ジャックの前)。奥まった位置なのでカバンの中などで、何かに当たってスイッチが入ってしまうことはないだろう。 |
逆にかなり使えるのが「ワンタッチメール」と呼ばれる機能で、メーラ起動→メール受信→未送信メール送信→回線切断という一連の処理を1ボタンで自動実行する。本体の電源が入っていなくても実行でき、処理終了後には電源が自動で切断される(省電力のため液晶表示は行わない)。さらに、メールを受信した場合は本体側面にあるLEDランプ(充電ランプと兼用)が1分間点滅するので、電源を入れ直さなくても未読メールの有無がわかるわけだ。
ユーザーメモリは1MBで、アドレス帳には最大500件、送信メールは最大200件、受信メールは最大300件の保存が可能だ。なお、ユーザーメモリとは別にWebブラウザ用キャッシュメモリとして2MBを内蔵している。メモリ追加などの手段は基本的にない。
手軽に導入できる「ケータイ」端末
今回試用した際にはP-in Comp@ctを装着したが、やはり画面の狭さはなんともしがたく、先にも述べたようにブラウザの縮小表示も問題解決にはあまりなっていない。
ポケットに入るキーボード付きカラーWebブラウジング端末としては間違いなく最小クラスであり、2万円を切っている実売価格は確かに安くて魅力的だ。しかし、P-in Compactと組み合わせられる小型/軽量のWeb端末としては同じくシグマリオンがあるわけだが、こちらは実売価格4万円を切りつつある(ショップによってはP-in Comp@ctとのセットで3万円強というところもあるようだ)。Web&メールだけでよいという人でも、できればシグマリオンのほうをお勧めしたいところだ。本機の場合、すでに持っているiモード携帯電話を接続して使うというのであれば、導入のしやすさは他の機種の追従を許さないものがあり、iモードしか使っていない"ケータイ"利用者が一般のWebページを見るなど、ステップアップのきっかけにするにはよいだろう。
表示 | 320×240ドット/256色 |
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メモリ | ユーザーメモリ1MB、ブラウザ用キャッシュメモリ2MB |
対応回線 | PDC:9600bps、パケット:最大28800bps、PHS:64kbps PIAFS |
電源 | 専用リチウムイオン充電池 |
動作時間 | 連続使用7.5時間、連続通信4.5時間(携帯電話、PHS)/3時間(P-in Comp@ct) |
サイズ | 166(W)×110(D)×30(H)mm |
重量 | 320g |