その7 NEC D3715 \500
(IDE 270MB 回転数/キャッシュ容量不明)
次の目標は、筐体やらオシロスコープやら怪しい機器がうず高く積まれ、足の踏み場もない某ショップ。その外に投げ出されていたぼろぼろの段ボールに、これまたぼろぼろなHDDが詰め込まれていた。廃棄品か? と一瞬思ったが、値札が付いていることからして一応売り物らしい。珍しそうなものを見繕って奥にいたオヤジさんに恐る恐る差し出す。店とオヤジさんの怪しさにビビりながら領収書を頼むと「ジャンクだからねー、保証ができないんで領収書はちょっと…」いや、問題はそれだと経費で落とせないってことなんですが…ジャンク系ショップではよくあることだが仕方ない。ここのお買い物は自腹である。
こうして二基買ったHDDは「珍品」っぽい雰囲気を漂わす、いずれも今は亡きブランドのものである。まず1つ目は、自前のHDD製造から撤退したNEC製。な味乾燥なデザインとラベルが、何となく“らしい”。オヤジの態度にこれはダメかと思ったが、何のことはなく、正常動作。だったら領収書切ってくれよぅ、ぶうぶう。
判定…納得いかない勝利
その8 DEC RE23L-E \300
(IDE 120MB 回転数/キャッシュ容量不明)
同じショップで買ったもう1つがこれ、DEC(COMPAQが買収)製である。HDDも作ってたのね、と思いきや、起動直後のIDE認識画面で表示された名称は「Quantum LP120」。何のことはない、OEMということだ。そう言えばデザインもQuantumの古いモデルのものである。起動して見てみるとボリューム名「Ibmdos_j5v」。…嫌な予感。案の定、これもまた元・Windowsの起動ドライブであった。ああ、Officeまで入ってるよ、しょーがないなー…そんなこんなで、120MBという猫の額のごとき容量ををほとんど使い切っている。当然、即フォーマットである。
判定・・・背筋が寒い勝利
その9 富士通 M1606SAU \500
(SCSI-2 1.01GB 5400rpm/512KB)
アキバ休日恒例、とあるビルの1階部分の駐車場を使って開かれているガレージセール。当然これも覗いてみることにする。すると段ボール一杯になって売られていたのがこれ。同型のものが一気に出てきたということは、どこかの企業がいっせいにシステムを更新して余ったものを買い取った、とかいうことなのだろうか?
ひとまずできるだけきれいな個体を探して購入。今回唯一のSCSIドライブである。と言うか私、SCSIデバイス使うの初めてなんですけど…二重の意味で不安になってくるが、どうにかSCSIカードを調達し、見よう見まねで接続。いかにもSCSIらしい勇ましいモーター音である。発熱もなかなか立派だ。だがATAPIでないからと言っても特に引っかかることもなく、FDISK→フォーマットを経て、無事認識された。500円で1GBだから、今時の大容量モデル並みのギガバイト単価である。これは一番の当たりかもしれない…。
判定…勝利
その10 CONNER CFS420R \200
(IDE 426MB 3600rpm/キャッシュ容量不明)
さて、ここまでで計9個である。後1つ、どこで買おうかねぇ…とHDDで重い袋(本当に重い。何せ金属の塊だから…)を下げながら裏通りの露店を眺めていると、怪しいアプリケーションCDやらエロCDやらに混じって、ぽつんと置かれていたこのHDD。売り物だかどうだかわからない扱われ方、その上CONNER製と来ている。以前筐体に固定するために貼り付けられたと思われるスポンジも良い感じだ。よし、これはかなりダメそうだ。ここまでの結果は全て動作成功。1つぐらい失敗しても良さそうだし、その意味でこいつはかなり期待できる。
そして結果は…動作。問題なし。
なぜ!?
判定…勝利
全部使えちゃった…どうしよう?
以上、何と10個全て動作OKであった。いくら何でも1個ぐらいは外れを掴むかと思っていたのだが…たまたま運が良かっただけなのかも知れないし、使えたとしてもほとんどが500MBにも満たない低容量、しかもアクセス速度はMOに負けるかもという骨董品揃いである。
ただ、とりあえず「意外と動くもんだよ」とだけは言えそうだ。後は、一基百円玉数枚の価値があるか否か、である。まあ、通電させなければMOやCD-Rよりデータ喪失の危険性は少ないことであるし…後は各自で活用していただきたい。
しかしここまで低容量HDDを集めておいて、何に使えばいいのやら…。
RAIDでもやります? 4、500MBの。