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提督の決断IVファーストインプレッション

提督の決断IVファーストインプレッション

2001年01月15日 15時47分更新

文● 中村聖司

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高い敷居を取り払った単純明快な戦略フェイズ

戦略フェイズ画面。副官から状況説明が聞ける。ここから直接海域をクリックすると「拡大マップ」に移るので、即座に艦隊に指示が出せる。

 それでは、戦略フェイズの紹介に入ろう。「提督の決断」シリーズで一番のネックだったのが、敷居の高いマニア向けのゲームシステムだ。具体的には、本作最大の醍醐味である「敵が出現しそうな海域まで進出し、敵艦隊を撃滅する」という展開に至るまでの手順が、初心者にはとてつもなく難解だった。IVでは、この点を大幅に改良し、戦略フェイズではほとんど操作を各種アイコンをドラッグ&ドロップするだけで行えるようにしているのだ。
 たとえば艦隊の移動は、拡大マップ画面で艦隊アイコンを進出したい海域にドラッグ&ドロップするだけでいい。艦隊の編成は、Windowsのエクスプローラ風のインターフェイスを用いて、フォルダやファイルを操るような感覚で行える。前作「提督の決断III」と比べると、元がPC-98版なので当然といえば当然なのだが、格段の操作性向上である。

最初に攻略目標を定めて、期限内に達成し、次の目標を決めるという一連の流れは一緒だ。画面では、いずれも1カ月の期限で「南シナ海」「レイテ沖」「ミッドウェイ沖」のいずれかの海域の攻略を求めている。この中からだったら、やっぱりレイテ沖かなぁ。

 特別インタビューでもお伝えしたように、航空機の生産は、商人から鉄砲でも買うような感覚で手軽に購入できる(航空機の配備は、次ターンになる)。今回、プレイヤーが戦略フェイズに行うべきコマンドは、航空機の生産のほか、艦隊の編成/移動、基地の整備が大部分で、「信長の野望」や「三國志」のようにさくさく1ターン(提督の決断は1ターン=1週間)が終了する。ターン終了後に、各艦隊の移動処理が行われ、その海域に敵味方の艦隊が存在する場合は、そのまま戦術フェイズ(海戦シーン)に突入するというあんばいだ。



これがマップを拡大したところ。艦隊アイコンをドラッグして、行きたい海域にドロップすれば、次のターンには目的の海域に到着する。

 この際、海戦に参戦できるのは3艦隊までと決められているため、この数を超える艦隊がひとつの海域にいる場合は、戦術フェイズに移る前に、参戦させる艦隊を3つまで選ぶ。そのあと、海域全体が表示された2Dマップが表示されるので、艦隊の初期配置を決めていく。他の海域から進出してきた艦隊は「海域のスミ」に配置し、海域に待機していた艦隊は海域の中央に配置できる。配置が済むと、いざリアルタイム海戦の始まりだ。
 今回プレイできたのは数ターンのみだが、戦略2/戦術8ぐらいの比重で、とにかく海戦を立て続けにたっぷり楽しむゲームという印象が強かった。といっても、1回の海戦で数十隻の艦艇が沈んでいく、という大味な感じではなく、通常はどちらか一方が被害もそこそこに海域を撤退していく場合が多い。一般的なリアルタイムSLGと違って、艦艇の生産には大変な時間が掛かり、一度撃沈されると取り返しがつかないため、なかなか大海戦にはなりにくいのだ。海域から艦隊を引かせるのは簡単だが、その海域の資源は敵方のものとなる。今回、遊びながら思ったのは、重要な海域を取られないための戦力の集中と囲碁のような大局観が重要になるということだ。次回は、β版を用いて詳細レビューをお届けする予定。どうぞお楽しみに。

キャンペーンゲームのシナリオ選択画面。「1939年8月群狼作戦」は英独戦を、「1941年11月日米開戦」は日米戦をそれぞれ主役にしたシナリオだが、どちらでも4カ国から自由に選ぶことができる。4カ国のボタンなどは若干変更されるようだ。
こちらはショートゲームのシナリオ選択画面。シナリオは全9本。こちらは決着がつくまで、徹底的に艦隊戦が楽しめる。

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