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NetGenesis SW

NetGenesis SW

2000年12月23日 04時15分更新

文● 山崎

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ホームユースには十分すぎるほどの高い柔軟性を持つ

 家庭での主な利用形態であると思われる、TAと組み合せた場合のダイヤルアップルータとしての機能は、DHCPサーバ機能の内蔵により最大32台までの端末に自動的にIPアドレスを付与でき、同時セッション数は最大256まで対応する。LAN上のマシンからのインターネットアクセス要求に従って、自動的にシリアルポートに接続されたTAを使いダイヤルアップを行うことで、ユーザーの手を煩わすことのないシームレスなインターネットアクセス環境を構築できるほか、ユーザーが意図しないダイヤルアップが発生しないよう、手動接続/切断のみでの運用も可能だ。自動/手動接続で利用するダイヤルアップ先は3つまで登録しておき、それらを任意に切り替えられる。またその場合でも、「ProxyDNS」機能によってNetGenesis SWが各端末に代わってインターネット上のDNSへの代理応答を行うので、たとえダイヤルアップ先が変わっても端末側でDNSサーバアドレスを書き換える必要はなく、さらにLAN上で利用できる「EasyDNS」機能を持っているので、これまで各端末上の「HOSTSファイル」で管理していたIPアドレスとホスト名との対応関係をNetGenesisで一元的に管理することも可能だ。そのほか、LANの内外両方向に対して最大64エントリまでのフィルタ情報を登録して、IPパケットの透過/遮断設定が任意に行えるなど、セキュリティ面においても十分な機能を備えた製品である。

ステータスモニタ画面
ダイヤルアップ接続を行う際の、接続先の切り替えや手動接続/切断などを行うユーティリティソフト「NWG統合ツール」を使えば、本体の動作状態をモニタしたり動作ログを参照することも可能だ。

 実際に編集部で使用してみたところ、限られた通信帯域をシェアするためのスピードの低下は感じられるものの、LAN上の3台のマシンから同時20セッションぐらいのインターネットアクセスを行う程度では、著しくレスポンスが低下することはなく、快適にインターネットへのアクセスが行えた。一般家庭で使う限りは、十分なパフォーマンスが期待できる。

 価格はオープンプライスで、マイクロ総合研究所の直販サイト「MRダイレクト」では1万9800円で販売されている。すでにTAを使ってインターネットにダイヤルアップ接続しているが、家庭内でネットワークを組み、複数マシンからインターネットへアクセスする方法を探っているというユーザーにはまさにもってこいの製品だ。また、これからISDNに移行してダイヤルアップルータを導入しようと考えているユーザーにとっても、組み合せるネットワーク機器によってさまざまな接続形態に対応できる柔軟性の高さは魅力的だろう。特に、2つのシリアルポートを搭載する点にアドバンテージを見いだせるユーザーにお勧めしたい。

基盤上のコントローラチップ
評価機に搭載されていたコントローラチップは、AMDの16bitCPU「N80C186」。右上はREALTECのスイッチングハブ用コントローラ「RTL8038」。
接続回線 アナログ回線、INSネット64、アナログ専用線(~3.4kHz)、
デジタル専用線(64/128kbps)
インターフェイス シリアル×2、10BASE-T/100BASE-TX×5
対応OS Java動作環境を持ちWebブラウザが動作するOS
サイズ 288(W)×143(D)×30(H)mm
重量 820g

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