主にビジネス向けを中心としたラインナップを持つ富士ゼロックスのインクジェットプリンタの新製品が「Jet Wind B70」だ。、シャープとの共同開発によるもので、シャープの「Prizmaシリーズ」と印刷ヘッドや給排紙機構などは共通だが、製品そのものは異なるものに仕上がっている。
解像度は1200×1200dpiでCMYBkの4色インクを採用し、CMYは72ノズル、黒のみ104ノズルにすることでモノクロ文書の印刷速度向上が図られている。印刷ヘッドは黒のみとCMYの2つが別々に交換できるパーマネントヘッドを採用し、さらにインクタンクのみの交換も各色単位で行える全色独立インクタンク(解説)を採用する。さらに、オプションの「フォトヘッド」(5000円)と黒およびライトシアン、ライトマゼンタのインクタンク(各1200円)を購入し、黒の印刷ヘッドと交換することで6色フォト印刷にも対応する。インクタンクは半透明で残りを確認できるほか、光学式インク切れ通知機能(解説)も持つ。
給紙はフロントのカセットに用紙をセットするが、排紙トレイを兼ねる上面パネルを引き上げればカセットを本体に取り付けたままで用紙を補給できる。また、背面には手差し給紙スロットを持ち、1枚単位での給紙であれば前面カセットの用紙を取り替えなくてもよい。
給紙機能はhp的、インクシステムはキヤノン的と言ってもよさそうな構造が採用されているわけだが、いずれもメリットのある特徴をうまく活かしている製品だ。モノクロ文書での印刷速度の高さはオフィスユースにも十分対応し、150枚の給紙容量やランニングコストの低さもビジネス用途で重宝しそうだ。また、10BASE-T/100BASE-TX対応プリントサーバを同梱しネットワーク対応モデル「Jet Wind B70N」も用意されている。
B70のインクシステム。キャリッジにセットされたパーマネントヘッドにインクタンクを装着するもので、2つのカートリッジをセットできる。キヤノンのF660に似た構成だ。 |
B70のカラーカートリッジ(右)とフォトカートリッジ(左)。フォト印刷時はこの2つのカートリッジを装着する。 |
印刷サンプル。ハガキサイズに印刷したものからフラットベットスキャナにて400dpiでスキャンした結果。元画像サイズは82×82mm。クリックするとスキャンしたままの拡大画像(590KB)の画像が表示されます。 |
※ベンチマークテスト | |||
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モノクロ文書(A4、MicrosoftWord、10Page) | ノーマル(エキスプレス) | 2分53秒 | |
ドラフト | 1分37秒 | ||
カラー画像(ハガキ) | 最高画質 | 1分47秒 | |
※「エキスプレス」は標準画質での双方向印刷モード |