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Pentium 4発表会詳報──2001年Q3に0.18μmで2GHz、0.13μm化はQ4に

2000年11月21日 22時26分更新

文● 編集部 佐々木千之

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インテル(株)は21日、都内でPentium 4の発表会を開催した。発表会ではPentium 4に最適化したプログラムのデモが行なわれたほか、2GHz版の出荷が2001年第3四半期になること、0.13μmプロセス版は同第4四半期になることなどが明らかにされた。

インテルのPentium 4リテールパッケージの中身。後ろに見えるのがパッケージ
インテルのアントン社長
インテル、代表取締役社長のジョン・アントン(John Antone)氏。バックに表示されているのは2001年上半期までのインテルのプロセッサーラインアップ

さまざまなデモでPentium 4の優位性をアピール

インテルのジョン・アントン(John Antone)代表取締役社長の短いスピーチで紹介されて登場した、米インテルのアナンド・チャンドラシーカ(Anand Chandrasekher)IA事業本部副社長兼マーケティング・ディレクターは、Pentium 4を「インターネットの未来に向けて開発した新製品で、新しく採用されたNetBurstマイクロ・アーキテクチャが新しいレベルの性能をユーザーにもたらす」と位置づけた。その上で「Pentium 4の性能を生かすソフトウェアの開発に、多くの企業と力を注いでいる」とし、Pentium 4-1.5GHzを搭載したパソコンでいくつかのデモンストレーションを行なった。

次世代Shockwave
マクロメディアの次世代Shockwaveのデモ。バス釣りゲーム

まず最初に行なわれたデモは、米マクロメディア社と開発中の“次世代Shockwave”。現在のShockwaveは2D画像により構成されているが、この次世代Shockwaveは3D(ポリゴン)により表現されている。デモプログラムは湖にルアーを投げ込み、魚を釣り上げるというもの。ルアーの動きにあわせて魚がよってくる姿がリアルに表現されていた。

『Gun Varkry』のデモ
スマイルビットの『Gun Varkry』のデモ。半透明の円筒の表面に自分の姿が映りこむといった場面も滑らかに表現していた
池にさざ波が立つデモ
スマイルビット制作の日本家屋と池のデモ。この画面では池の表面がわかりやすいようにメッシュを表示させている

次に示されたのが、(株)セガのゲーム開発子会社である(株)スマイルビットが開発中の3Dシューティングゲーム『Gun Varkry』のデモ。多数のポリゴン(ポリゴン数は不明)で表現された女性の主人公がなめらかに動いていた。特にデモ中で、20個近い点光源からの光を受け、半透明に輝くプロテクター(?)を装着するシーンでは「Pentium 4でなくては、20個もの点光源をリアルタイム処理することはできない」と説明された。また同じくスマイルビットが制作した、池の水面をクリックするとさざ波が広がるという物理シミュレーションのデモも披露された。この、水面をクリックするとさざ波が広がるというデモは、IDF(Intel Developer Forum)などで行なわれたPentium 4の紹介で登場したデモと同様のものだった。このほか動画像をソフトウェア処理だけで、MPEG-2ファイルにリアルタイムエンコードするデモなどが行なわれた。

米インテルのチャンドラシーカ副社長
米インテル、IA事業本部副社長兼マーケティング・ディレクターのアナンド・チャンドラシーカ氏。手に持っているのはPentium 4のリテールパッケージとIntel 850搭載のマザーボードのパッケージ

チャンドラシーカ副社長は、Pentium 4の立ち上げについて「これまでインテルは、新プロセッサーの発表のたびに、過去にない速さで立ち上げるといってきたがPentium 4についても同じことを繰り返さないといけない」とし、「2001年末の時点で、パフォーマンスデスクトップ市場におけるPentium 4の売り上げを5割以上にすることが目標」と述べた。Pentium 4はすでに量産出荷を開始しているものの、2001年は5ヵ所の工場で大量に生産を行ない、第3四半期に2GHzバージョンを出荷、さらに第4四半期には0.13μmプロセス製品に移行することを明らかにした。

0.13μm版Pentium 4は2001年第4四半期に

この0.13μmプロセスへの移行時期を“第4四半期”と述べたことに対し、「11月13日に同社が行なった、0.13μmプロセス技術開発終了アナウンスで、0.13μmプロセスのPentium 4を投入するとしているがどういうことか」という質問をした。これに対して、チャンドラシーカ副社長は「0.13μmプロセスでの製造立ち上げは2001年の第2四半期の終わりから第3四半期に賭けて。Pentium 4への0.13μmプロセスの応用は第4四半期になる」と答えた。これは、先の発表時のスケジュールよりも1四半期程度遅れたものになっており、なんらかの理由で0.13μmプロセスでの製造スケジュールが遅れたとも考えられる。また、ノート向けのPentium 4については、2001年はモバイルPentium IIIで、2001年末から2002年初頭にかけてモバイルPentium 4が登場する、という見通しを明らかにしている。

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