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CASSIOPEIA FIVA 103S

CASSIOPEIA FIVA 103S

2000年11月20日 11時13分更新

文● 佐久間

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小型画面でも使いやすく
ソフトで工夫、改良がいっぱい

 PCの使い勝手を決めるのは、ハードウェアスペックだけではない。むしろソフト面での工夫、改良は各メーカーの腕の見せ所だろう。

 FIVAシリーズは、コンパクトな筐体に合わせた6.7インチという小さな液晶モニタを内蔵している。そのためウィンドウの文字サイズやフォントを独自に変更し、小さくとも見やすい工夫をしている。たとえば、タイトルバーの文字サイズを12ポイントにし(通常は9ポイント)、バッテリモードの切り替えボタンや充電状態/バッテリ持続時間などの情報を表示する「MOBILE COCKPIT」(カシオオリジナルのユーティリティ)を画面上部に表示する、などが挙げられる。

FIVA標準状態でのデスクトップ画面。「スタート」ボタンやアイコンの「名前」部分、ダイアログボックスの「タイトルバー」などが、従来のものより大きい(12ポイント)ことがわかる。上のアイコン群がカシオオリジナルの「MOBILE COCKPIT」。

 そのほか、FIVA 103SではOfficeアプリこそプリインストールしていないものの、ピンクのくまが人気のキャラクターメールソフト「PostPet Ver.2.0jp」、家計簿や日記、住所録、はがき印刷など家庭で使う機能をまとめた「わが家のなんでも情報 4ファミリーパック」、IrTran-p対応デジタルカメラであればケーブル接続なしに画像データの取り込み、閲覧が可能な「Tran-P Album」、フォトレタッチソフト「Ulead Photo Express version 3 SE」、インターネット上の画像データを収集、アルバム化できる「Internet Ninja 5」という5つのアプリがプリインストールされている。本格的にフォトレタッチ、アルバム管理を行うには画面が狭く感じるかもしれないが、外出先などでデジタルカメラといっしょに携帯し、撮影した画像をその場で確認、修正してメールで送信、といった使い方もできる。



キーボードはアルファベット(Q以外)と数字キーが15mm、記号キーは13mmピッチとなっている。希望を言えば、キーボード全体を浮き上がる構造になると狭さも気にならなくなるのだが(とくに左右端のキーを打つとき)。

 短時間だが、実際に使ってみた印象は、用途に合えばすこぶる軽快で便利な相棒になりそう、というのが正直な感想だ。その用途とは、決してゲームや重いビジネスアプリを使ったメインワークではなく、ちょっとしたWebブラウジングや画像表示、会議などでのメモ書き、メールチェックといった“時や場所を問わず、ついその場でしたくなる欲求”を叶えることである。液晶右脇のトラックパッドが使い慣れるまでは少し苦労する、キーボードが小さく、とくにEnterやBSキーの脇のフレーム部分に指が当たって入力ミスしやすい、充電しながら使っていると底面がかなり熱くなる(バッテリ動作中はそれほどでもない)、など将来的には改良してほしい点もあるが、ソフトの追加などで自分好みにカスタマイズすれば1kgを切る軽量な電子秘書となるだろう。



背面はバッテリを外したところ。ここに接続する大型バッテリを使えばバッテリ駆動時間は倍増する。
本体右側面にあるのは独自形状のモデム端子でモジュラジャックに変換するケーブルが付属する。
左にはUSB、IrDA(IrTran-P対応)、PCカードスロット(CardBus対応)が並ぶ。ちなみにボリューム調整はFn+F5&F6キーで行う。
本体底面には、メモリスロットとポートリプリケータに接続するコネクタがある。メモリは32MB増設済みで、96MBにするには、32MBメモリを64MBに交換する必要がある。なお、オプション品のうち、FDDはポートリプリケータ、CD-ROMドライブはPCカード経由で接続する。
CPU Media GX-300MHz
メモリ 64MB
液晶 6.7インチ
解像度 800×600ドット/フルカラー
HDD 10GB
CD-ROM
通信 モデム
サイズ 210(W)×132(D)×25.4(H)mm
重量 約0.84kg
OS Windows Millennium Edition
Officeアプリ

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