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日本ルーセント、xDSLアクセスコンセントレーターを発表

2000年09月14日 19時31分更新

文● 編集部 井上猛雄

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日本ルーセント・テクノロジーは9月13日、xDSLアクセスコンセントレーター『Stinger LS』を10月から日本市場向けに出荷すると発表した。

Stinger LSは、通信事業者がxDSLのサービスを提供する際に、加入者収容局側に設置するDSLAM(Digital Subscriber Line Access Multiplexer)で、信号を分離して音声交換機とISPに接続できるようにする装置。

今回発表された製品は、従来品『Stinger FS』の小型版にあたるもので、基本的な機能はそのまま継承し、最大200回線を収容する“モデル1”(19インチラック)と最大280回線を収容する“モデル2”(23インチラック)を用意している。フロントロード型のため、各種モジュール、フィルター、ファンなどをすべて前面から交換できる。

新製品のxDSLアクセスコンセントレーター『Stinger LS』は、奥行きを10センチにした薄型バージョンとなる。“Annex C”標準(フルレートとG.lite)に対応。オープン価格

xDSLは、通常の電話の音声帯域よりも高い周波数帯域(数十kHz~数MHz)を使用し、1Mb/s程度から数十Mb/s程度の高速データ伝送を実現するが、その方式にはVDSL(Very high bit rate DSL)、HDSL(High bit rate DSL)、ADSL(Asymmetric DSL)、SDSL(Symmetric DSL)などがある。

今回の新製品Stinger LSの大きな特徴となるのは、TU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)のADSL標準G.992.1およびG.992.2の付属勧告“Annex C”標準(フルレートとG.lite)に対応していること。日本の銅線ループ設備では、場合によってはISDN回線とASDLの共存が困難なため、漏話の少ないAnnex C標準に対応する日本仕様の独自製品を開発した。

xDSLのワールドワイドでのマーケットは、'99年の16億ドルから2001年には32億ドルを超えると予測されている(Gartner Dataquest社調べ)。ルーセント・テクノロジーのStinger DSLアクセスコンセントレーターシリーズは'99年9月より発売されているが、既に15ヵ国70社以上のISPに採用されており、出荷台数は1万台を超えている。

日本ルーセント・テクノロジーの代表取締役社長、清水英一氏は「Stingerプラットフォームは信頼性と機能面において高い信頼性を受けている。(“Annex C”標準に対応する日本市場向けの新製品を出すことにより)日本のDSL市場の成長に大きく貢献できるだろう」と述べた。

Annex C標準のStinger FSは、東京めたりっく通信(株)でも検証を始めており、日本市場ではAnnex C標準が勢いを伸ばしそうだ。

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