大手検索サイトの米Lycosは9日(現地時間)、第2四半期中をめどにUSA
Networks社のインターネット部門と合併して新会社を設立することを発表した。これは事実上、USA
Networks社によるLycos買収となる。USA Networks社はケーブルテレビチャンネル制作を中心に、eコマースやISPサービスを提供する複合メディア企業。
合併はまず、LycosがUSA Networks傘下のTicketmaster Online-CitySearch社(TMCS)及びHome
Shopping Network社と合併し、そののちUSA Networks社のインターネット部門・eコマース部門を併合するというもの。
新会社の名称は、USA/Lycos Interactive Networks社(USA/Lycos)。USA Networks社のBarry
Diller会長兼CEOが新会社の会長に就任し、社長兼CEOにはLycosのRobert
Davis社長兼CEOが就任する。
合併する各社の売上は合計で15億ドル(約1725億円)となり、USA/Lycosはeコマース分野で世界最大級の企業となる。USA
Networks社とHome Shopping Network社のケーブルテレビ部門は合計で7000万世帯の加入者を持ち、それがヒット数で全米2位のLycosと組むことで、eコマース分野における大幅な相乗効果が見こめるとしている。
買収金額などは明らかにされていないが、USA/Lycosの株は、61.5パーセントがUSA
Networks、30パーセントがLycos、8.5パーセントがTMCSのそれぞれ株主に分配されることになる。
Lycosの株価は9日現在で94.25ドルをつけ、同社の株価総額は40億4700万ドル(約4655億円)となる。発表前日の8日にはLycosの株は130ドル前後で揉みあっていたが、一気に30パーセント近くも値を下げた格好だ。だが、買収する側のUSA
Networksから見れば、買収金額を抑えられることになる。
ちなみに約40億ドルという買収金額は、1月27日にYahoo!がGeoCitiesを買収した46億ドルに匹敵する金額となる。