ロータス(株)は、米データビーム社と共同で開発した、リアルタイム電子会議システムツール『ロータス
Sametime』(仮称)を'99年初めに発売する。インターネットを経由して、音声および、データをリアルタイムに転送できる電子会議システムの製品群。
『チャット』機能によるメッセージのやり取りのほか、オンライン仮想会議室『ミーティングセンター』でのアプリケーションの共有、また、『ミーティングツール』機能を用いて、ホワイトボード上に文字や図などを書き込むこともできる。会議のスケジュール管理はサーバー上で行ない、ユーザーの認証や会議の呼び出しなどはクライアントが行なう。参加者は、会議をウェブ上で行なうことになる。
会議のスケジュール管理はサーバー上で行なう |
『ロータス Sametime』は『Sametime Server』、『Sametime Connect Client』の製品群で構成されている。サーバーである『Sametime
Server』では、データ会議用プロトコルの標準であるT.120をサポート。これによりクライアントは、『Sametime
Connect Client』のほか、T.120に対応したアプリケーション(マイクロソフトの『NetMeeting』など)が利用できる。また、ブラウザーでの利用も可能。
アプリケーション共有機能では、1つのパソコンにあるアプリケーションを、会議参加者全員がブラウザー上で利用できる。アプリケーション共有、ホワイトボードについては、Javaアプレットを使用しているので、他のテンプレートに転用できるという。
ホワイトボードでは、参加者が文字などを書き込みながら、会議を進めることが可能 |
また、クライアントには、同社のグループウェア『ロータスノーツ/ノーツ
ドミノ』もサポート。『ノーツ/ノーツ
ドミノ』のアドレス帳を会議参加者リストとして利用できる。そのほか、『ノーツ』既存のセキュリティー機能を、会議でも維持できるという。クライアントでは、Webブラウザーの代わりにノーツクライアントを利用することも可能。サーバーでは、『ノーツ/ノーツ
ドミノ』環境、それ以外の環境の両方での運用ができる。
ユーザー選択には、ノーツのアドレス帳が利用できる |
ロータス常務取締役
戦略企画本部の安田誠部長は、「リアルタイムにコミュニケーションを図れることで、電話かけたり、メールのやり取りを少なくできる。ターゲットは、ビジネスユーザー。今後はAPIの公開、提供も予定している。将来的には、IP音声、動画コミュニケーションもサポートする予定。また、『ノーツ/ノーツ ドミノ』との連携を図ることで、これまでの『ノーツ/ノーツ
ドミノ』の利用法を新しく示すするものとなる」と、『ノーツ』の発展を目指す要素の1つとなることを強調した。
ロータス(株)常務取締役 戦略企画本部の安田誠部長 |
動作環境は、サーバー用ソフトは、Windows NT Workstation 4.0(SP3)に対応。CPUがPentium-200MHz以上、メモリーが128MB以上、HDDが400MB以上。『ノーツ/ノーツ
ドミノ』を利用する場合は、R4.6.2以降。クライアント用ソフトは、Windows
95/98/NT4.0(SP3)に対応。CPUがPentium-200MHz以上、メモリーが64MB以上が必要。また、『ノーツ/ノーツ
ドミノ』クライアントを利用する場合、バージョン4.6.2以降、Webブラウザーを利用する場合、Microsoft
Internet Explorer 4.01、Netscape Navigator 4.06以降が必要。なお、価格、発売日などの詳細は、今月中に正式に発表される予定。