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米ネットスケープ、Netcenter日本語版開設およびNetscape Communicator 4.5の出荷について説明会を実施

1998年10月20日 00時00分更新

文● 報道局 桑本美鈴

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 米ネットスケープ・コミュニケーションズ社は、同社のポータルサイト『Netscape Netcenter』の日本語版を開設したと発表、記者説明会を行なった。

 Netcenterは、217ヵ国800万人以上の会員数を持つポータルサイト。今回発表されたNetcenterは、従来のサイトの検索機能やチャンネルなどを改善し、サービスを拡張したもの。ダウンロード時間を従来よりも短縮したほか、各地域言語に対応、インターネットに接続できる環境であれば、世界のどこからでも容易にナビゲーションを行なえるという。

Netcenter画面
Netcenter画面



 また、検索サービスも拡充。ローカルサーチパートナーとして、(株)東芝(フレッシュアイ)、(株)エヌ・ティ・ティ・アド(goo)、グローバルサーチパートナーとして、エキサイト(株)(excite)、(株)デジタルガレージ(Infoseek)、ライコス・ジャパン(株)(Lycos)の計5社と連携し、“Netscape”、“Excite”、“Infoseek”、“Lycos”、“FreshEye”、“goo”の計6種類の検索サービスを利用できる。

 さらに、日本向けのローカルNetcenter Servicesとして、Exciteと共に、エンターテイメント、コンピューター、ショッピング、スポーツ、天気、ニュース、ビジネス、旅行といったチャンネルを提供する。

 同社国際ネットセンター事業部副社長のLinda Lawrence(リンダ・ローレンス)氏は、「Netcenterは、グルーバルなサービスと、その国独自のローカルなサービスにより、数多くの選択肢をユーザーに提供するもの。世界や地域でのパートナーシップを有効に活用する。また、Netscape Communicator 4.5とNetcenterとの組み合わせにより、ユーザーに新たな価値を提供できる」

 Lawrence氏の説明によると、Netcenterの'97年度の収益は1億400万ドル。主な収入源は広告宣伝費、電子商取引の新規顧客獲得費、オンラインショッピング費等という。

 また同社は、Netscape Communicator 4.5のリリースについても説明し、英語版の正式バージョンを公開したのに続き、日本語版を11月6日にリリースすると発表。同社インターナショナル・クライアント・プロダクツ部門ディレクターのLaura Yeices(ローラ・イーシーズ)氏がデモンストレーションを行なった。

 ブラウザーの『Netscape Navigator』には、インターネットナビゲーションを迅速、容易に行なえるものとして、スマートブラウジング機能を搭載。その中の“インターネットキーワード”は、アドレスの変わりにキーワードを入力すると関連ホームページを表示するというもの。デモでは、アドレスの変わりに“sports illustrated”と入力し、CNNのSports Illustratedのページにアクセス。「ホームページのアドレスがわからなくても、キーワードを入力すればアクセスできる。そのホームページがみつからない場合は関連サイトを一覧表示する」(Yeices氏)

 “関連サイト”は、アクセスしているページと関連するサイトを自動的に表示する機能。「そのページにアクセスしたユーザーが次にどのページにいく確率が高いか調べ、学習、進化していく」(Yeices氏)

 電子メールソフト『Netscape Messenger』は、3エリア表示のユーザーインターフェースに変更され、フォルダーの切り換えが容易になった。相手のアドレスの最初の何文字かを入れるだけで、該当するメールアドレスを表示するというPinpoint Addressing機能を搭載。そのほか、Address Bookでは複数の言語が可能で、日本語によるメール検索も行なえる。

 Netscape Communicator 4.5は、Netcenterから無償ダウンロード可能。

 また、同社と米リアルネットワークス社は、RealPlayer 5.0をCommunicator 4.5に添付すると発表した。RealPlayer 5.0は、Netcenterからの配布も行なわれる。現在β版の配布が行なわれているRealPlayer G2については『正式版になり次第対応する』(Yeices氏)としている。

左から、Yeices氏、Lawrence氏、日本ネットスケープ・コミュニケーションズ(株)ジャパン・ウェブ・マネージャーの齋藤茂樹氏
左から、Yeices氏、Lawrence氏、日本ネットスケープ・コミュニケーションズ(株)ジャパン・ウェブ・マネージャーの齋藤茂樹氏



 発表会場での質疑応答では、19日に行なわれた司法省と米マイクロソフト社との反トラスト法裁判についてコメントを求められる場面も。それに対しLawrence氏は「米国でも話題を呼んでいるトピック。司法省は、マイクロソフトが独占的立場を利用してブラウザーをOSと抱き合わせ販売し、他社製品の搭載を妨げていると言っているようだ。われわれはブラウザーなしでもかなりの収益をあげている。これは司法省とマイクロソフトの裁判であり、われわれにとってはあまり関係のない話だ」と語るにとどまっている。

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