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カラー液晶搭載で実売価格は6万円前後

日本HP、日本語版Pocket PCを10月に発売

2000年08月16日 12時31分更新

文● 編集部 小林久

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日本ヒューレット・パッカード(株)は、日本語版Pocket PC『Jornada 548』を10月5日に出荷すると発表した。

日本HPの『Jornada 548』

国内市場向けに正式にアナウンスされたPocket PCは初めて。同社は7月13日に行なわれた記者発表会で、カシオ計算機とともに日本語版Pocket PCの開発表明を行なっていた。価格はオープンプライスで、実売価格は6万円前後。9月9日に発売されるソニー製Palm『PEG-S500C』(実売6万円前後)を視野に入れた、戦略的な価格設定となった。

Pocket PCは、Windows CEをベースにした手のひらサイズの携帯情報端末(PDA)で、従来Palm-size PCと呼ばれていた製品。1/4VGA(解像度240×320ドット)のカラー液晶、32bitのRISC CPUなど、高いスペックを備え、電子メール/ブラウザー/PIM/音楽再生/ワープロ/表計算など広範なアプリケーションを標準搭載している。同社は米国市場向けに3モデルを出荷しているが、国内販売されるのはコンシューマー向けの最上位モデルのみとなった。

日本HPはPalm-size PCの従来機『Jornada 420』シリーズの日本語化を行なわず、今回のJornada 548で国内市場に初参入することになる。参入の理由として同社は「ヨーロッパのデザイナーを起用することで、日本市場でも受け入れられる携帯性と洗練されたデザインを実現できたため」とコメントしている。Jornada 548は薄さ16mmとPocket PCとしては非常に薄いだけでなく、フリップカバーの裏面に装着するスタイラスなど、独特なギミックを備えている。本体カラーにはビジネスユーザーが違和感なく使えるダークグレーを採用した。

基本スペックは米国版と同等で、CPUにSH-3-133MHz、32MBのメモリー、240×320ドット/4096色表示に対応したカラーSTN液晶を搭載する。バッテリーはリチウムイオン充電池で、連続8時間の使用が可能。サイズは幅78×奥行き130×厚さ16mmで、バッテリ収納時の重量は約260g。PCとの接続には付属のUSBクレードルまたはシリアル接続ケーブル、赤外線ポート(IrDA1.0準拠、115kbps)を利用できる。本体には、Type Iのコンパクトフラッシュスロットを装備する。

内蔵アプリケーションには、マイクロソフト標準のものに加え、アプリケーションランチャーの『HPホーム』、バックライトや音量の設定可能な『HP設定』、アプリケーションの切り替えと終了ができる『HPタスクスイッチャー』、RPN方式の電卓ソフト『OmniSolve』などのオリジナルソフトを用意。また、CD-ROM添付ソフトとして、画像管理ソフトの『Picture Shot』、金銭管理ソフトの『D Money』、経路探索ソフトの『JRトラベルナビゲータ』、ゴルフソフトの『ZioGolf』(5ホール版)、英和/和英辞書の『HPモバイル辞書』などを同梱している。

同社では、年内にBluetoothユニットを製品化するほか、外付けのバッテリーユニットや専用レザーケースなどのオプション製品を提供する予定。ターガス・ジャパン(株)製の折りたたみ式キーボードを始めとしたサードパーティ製周辺機器も登場する見込みだ。

なお、ASCII24ではJornada 548の発表に伴い実機を試用することができた。操作感や機能に関する試用レポートを掲載するので、そちらも参考にしてほしい。

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