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今後のECマーケティングは“顧客中心”へ。“ECマーケットリーダー”から購買層を広げる――“IIJインターネットセミナー”より

2000年03月13日 00時00分更新

文● 服部貴美子 hattori@ixicorp.com

インターネット利用者の増加とともにECビジネスも急速に発展しており、どのようにインターネットへ対応していくかが、今後の企業活動を左右する重要な要素となってきている。去る9日に開催された“IIJインターネットセミナー”では、対コンシューマーを中心とした最新のEC動向を報告するとともに、ECシステムを構築する上でのノウハウを紹介した。

インターネットイニシアティブの取締役兼関西支社長、小笹俊一氏の挨拶で開会。参加希望者が殺到し、急遽(きゅうきょ)、午前と午後の2回の開催となったインターネットイニシアティブの取締役兼関西支社長、小笹俊一氏の挨拶で開会。参加希望者が殺到し、急遽(きゅうきょ)、午前と午後の2回の開催となった



コンシューマー向けEC市場は、2004年には6兆円以上に

前半に登壇したのは、(株)情報通信総合研究所のECビジネス開発室長、野原佐和子氏。

野原氏が在籍するECビジネス開発室では、'95年秋からユーザーを対象としたウェブアンケートや、オフラインでのインタビュー調査などを継続的に実施している。これは、MIN(Marketing Interactive Network)というホームページで展開しているマーケティング活動の1つ。本講演の中でも、いくつかの調査結果を参考資料として引用していた。

情報通信総合研究所は、調査研究とコンサルティングの専門企業。'85年6月に(財)電気通信総合研究所から分離、設立した。野原氏の専門は“ウェブマーケティングとウェブコミュニケーション”、“BtoCビジネス”に関する調査、研究、コンサルティングである情報通信総合研究所は、調査研究とコンサルティングの専門企業。'85年6月に(財)電気通信総合研究所から分離、設立した。野原氏の専門は“ウェブマーケティングとウェブコミュニケーション”、“BtoCビジネス”に関する調査、研究、コンサルティングである



昨年、わが国のインターネットユーザー人口は1800万人を突破した。その中でも女性ユーザーの増加や、オンラインショップ利用率の伸びが著しい。オンラインショッピング経験者が増え始めたのは、'98年10月以降のことである。野原氏は「単純に人数が増えただけでなく、リピーターが増えている点にも注目したい」と述べた。

また、購入品目別にみると、当初は書籍やコンピューター関連商品を中心に売れていたが、食品やファッション用品、旅行関連用品、化粧品など、“女性ユーザーがよく購入すると回答した商品群”が急伸してきたことが分かる。

アンダーセンコンサルティングは、このような対コンシューマー向け市場が、2004年には6兆円を超える規模に拡大すると推測している。それに伴って事業社間の競争が激化することは必至だ。野原氏は「今後、ECビジネスを成功させるためには、“双方向性”、“コミュニケーション”、“ユーザー主体”という、インターネットの本質を生かす必要がある。ECマーケットのリーダーに対して、オンラインだからこそできるサービスを展開していく姿勢が肝心」と指摘。米国の先進的事例を3ケース紹介し、ビジネス成功のポイントを検証していった。

米国の e-Commerce新潮流。共通するのは顧客中心のECマーケティング

書籍販売の“amazon.com”は、豊富な在庫や検索システムに加え、ユーザーが推薦商品を紹介できる“レコメンドサービス”を採用している。しかも、推薦文を掲載したユーザー自身を、ほかのユーザーが評価するなど、顧客が運営に参画できる仕組みを作っている。また、登録会員が“今後買いたい”と考えている商品を“wishリスト”として掲載することで、ギフト需要を増やすことにも成功した。オークションサイトの“ebay.com”でも、ユーザー同士が、出品者(セラー)や購入者(バイヤー)の情報を交換できるフィードバックページを作っている。このシステムは、すでにYahoo!オークションにも取り入れられている。

さらに一歩進んで、レビュアー(評価の書き込み者)へ対価を払っているのが“Epinions.com”である。このサイトでは、商品評価文の掲載にも、他者のコメント評価にも“会員登録”というハードルを設けて身元をはっきりさせることで“なりすまし”などの悪用を防止。1レビュー当たり10~30セントの報酬が発生するとともに、レビュアーの人気ランキングを発表することで多く会員を獲得し、「登録制が、利用の弊害にならないということを証明してくれた」(野原氏)。

これらの事例の共通点は“顧客が主役”であることである。野原氏は「特に、率先してECを利用し、ほかのユーザーの利用をも促すような、ユーザーの先端に位置する“ECマーケットリーダー”にフォーカスしたマーケティングが大切」と述べた。

ウェブのアンケートなどからユーザーを分類すると、“アーリーアダプター”、“マーケットメーカー”、“マーケットサポーター”、“フォロワー”、“ネガティブ”という5つのクラスターを定義できる。“アーリーアダプター”の消費行動は、周りのユーザーに対して大きな影響を与えないが、“マーケットメーカー”は、自らの体験やノウハウを情報発信する力があるため、周囲の人の購買意欲を左右する。傾向としては、好奇心旺盛でインターネットにも関心が高く、サービスの善し悪しや購買行動を自分で判断できる“自己決定力”が高い人、新製品や新サービスを積極的に採用する人が多い。

野原氏は「彼らの購買傾向などを予測してビジネスを展開することで、マーケットサポーターやフォロワー層まで巻き込める」と、今後のECマーケティングのヒントを提言した。

システム開発のスピードアップを支えるIBPSシステム

後半には、(株)アイアイジェイテクノロジー(IIJ-Tech)のプロフェッショナルサービス部、阿部仁氏が、同社の“Internet Business Processing Service(IBPS)”というシステムについてプレゼンテーションした。

野原氏と同様に、オンラインショップの急激な増加傾向について触れた阿部氏は、「インターネットビジネスが増えることにより、同業社内での競争が厳しくなる。よりオリジナリティーのあるサービスを展開できなければ、勝ち残れない」と指摘。また、購買者となるユーザーたちが、従来の“パソコンによるアクセス”だけでなく、携帯電話やPDA、テレビ、ゲーム機などからのアクセスという経路をたどるようになったために、「ビジネスチャンスが拡大すると同時に、多種多様なニーズに応える必要性も出てきた」と、新たな課題を提示した。

「勝ち組になるためには、コンセプト、構築スピード、価格、運用性を備えたプラットフォームサービスが不可欠である」と阿部氏「勝ち組になるためには、コンセプト、構築スピード、価格、運用性を備えたプラットフォームサービスが不可欠である」と阿部氏



IIJ-Techには、BtoCビジネスを中心に、いくつかの大規模ビジネスサイトを構築し、成功に導いてきた実績がある。たとえば、DLJディレクトSFG証券のオンライン証券システム、シャープのポータルサイト“Sharp Space Town”など、少数のスタッフながら、「要件発生からサービスインまで約5ヵ月」(阿部氏)という期間で実現させてきた。

阿部氏は、DLJディレクトSFG証券のシステムを例に挙げ、「実績から開発した、独自のプロジェクトモデルをベースにすることで、開発に掛かる時間を短縮した。同時に、フロントサーバーやアプリケーションなどは、個々の企業のニーズにも対応できる」と述べた。さらに、完全二重化の電源、ボトルネックの心配の少ないコネクティビティー、年中無休の運用監視、障害復旧サービスといったインフラ運用も提供している。

顧客ごとに異なる決済、物流システムなどに関しては、完全にアウトソーシング体制を敷いている。社員は、自社サービスの向上とノウハウの蓄積に集中できる。外部パートナーとしては、SFI(ソニーファイナンス)、日通などに加え、「コンビニ決済に関して、セブン・イレブンと交渉中である」と述べた。

過去の実績から確立されたテンプレートを利用すれば、「費用は30万円程度で1ヵ月でサービスインできるケースもあるだろう」と自信をみせ、これからのECビジネスには、開発スピードの速さが大きな競争力になると強調した。

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