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【INTERVIEW】ドリカムで変わったウェブプロモーション戦略--SMEスタッフに聞く

2000年02月10日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は14日、ドリームズ・カム・トゥルーのベストアルバム『DREAMS COME TRUE GREATEST HITS “THE SOUL”』を発売する。

同社は昨年11月、同アルバムの発売に向けて、ウェブサイト“DCTWONDER.com”を2000年3月31日までの期間限定でオープン。ウェブサイトを軸にプロモーション活動を展開するという、人気アーティストとしては業界初の試みを開始した。

同サイトでは、ドリカムがこれまでに発表した全130曲の視聴コーナーを設け、ファンによる人気投票を実施。その結果を元に、ベスト版に収録する曲を選んだ。結果、オープン1ヵ月で1000万ヒットを達成したという。今回のインタビューでは、同ウェブサイトに携わるSMEスタッフに、サイト開設の狙いなどを聞いた。

 ドリームズ・カム・トゥルー。ベースの中村正人、ボーカルの吉田美和、キーボードの西川隆宏の3人でバンドを結成し、'89年3月にデビュー。今回のアルバムは、ファンのリクエストによって選ばれた31曲に、“WONDERLANDのテーマ”を加えた全32曲を収録する。価格は3990円
ドリームズ・カム・トゥルー。ベースの中村正人、ボーカルの吉田美和、キーボードの西川隆宏の3人でバンドを結成し、'89年3月にデビュー。今回のアルバムは、ファンのリクエストによって選ばれた31曲に、“WONDERLANDのテーマ”を加えた全32曲を収録する。価格は3990円



全130曲の試聴と同時にリクエストを受け付けた

今回のインタビューでは、SME内の異なるセクションに所属する3人に話を聞いた。青木聡氏は、アーティスト宣伝とアルバム宣伝全体のプランニング・調整を担当。萩原義弘氏は、“DCTWONDER.com”におけるコンテンツの企画・デザインを担当する。また、平井真紀氏は、コンテンツの製作とシステムを担当している(所属セクションは1月28日現在)。

--まず、今回のベストアルバムの企画が挙がった経緯を教えてください

青木「ドリカムは4年に1回、ファンからのリクエストをベースにしたコンサートツアー“WONDERLAND”を行なっており、'99年はその当たり年でした。通常は年に1回きりなのですが、'99年は2000年との境にあたるということで、春・夏・冬と全3回ツアーを行ない、それぞれに趣向を凝らしました」

「こうした中で、“スペシャルな年なのだから、もう1つ何かやりたい”という希望が、本人達とスタッフの間で生まれました。24時間ぶっ続けライブとか色々な案が挙がったのですが、ファンからのリクエストによるWONDERLANDのアルバムを作ろうとなりました。それが今回のアルバムです」

--特別サイト“DCTWONDER.com”をオープンした意図は?

萩原「ファン投票で収録曲を決めるにあたり、これまで発表された曲全部がリクエストできる、“本当”のリクエストを取ろうと考えました。そこで、従来のハガキによる投票と同時に、“DCTWONDER.com”をオープンし、全130曲の試聴と同時に好きな曲のリクエストを受け付けようと考えました」

青木「今回のアルバムは、インターネットから発信するということを終始意識して行なった初めての仕事にあたります。情報を追加するたびに、きっちりウェブサイトから発信するようにしています」

 SMEの青木聡氏、平井真紀氏、萩原義弘氏(左から)。レーベルを超えて実現した試聴コーナー全130曲は、まさに圧巻
SMEの青木聡氏、平井真紀氏、萩原義弘氏(左から)。レーベルを超えて実現した試聴コーナー全130曲は、まさに圧巻



レコード会社の枠を超えたアルバムに

--今回は、アーティストが移籍した先のレコード会社との共同企画*ということですが、権利関係の問題などハードルが高かったのでは?

*ドリカムは'97年まで、SME傘下の音楽レーベルEpic Recordsに所属。その後、EMIグループのVirgin/D.C.T.に移籍した。今回のベストアルバムには、両レーベルの楽曲が収録されている

青木「今回のアルバムは、ドリカムにとって通算11枚目のアルバムにあたります。彼らが今まで発表した10枚のアルバムのうち8枚がSMEからのものなので、グレイテストヒッツの意味からすると単純にSME音源が多くなります。全体の運営は、SME、Virgin、ドリカムの所属事務所であるMS ARTIST PRODUCTSの三位一体で進めています」

「1曲単位でレコード会社の枠を超えた作品というのは過去にもあります。しかし、アーティストが移籍した先のレコード会社と共同でアルバムを出すのは、簡単ではありません。今回の企画は、ドリカムのデビュー10年目にもあたるということもあり、何か特別なことをしたいという本人達とスタッフの思いで突破してきました」

--企画を進めるにあたって、3社で顔を突き合わせて会議をしているんですか?

萩原「初めに一度、各社のスタッフが会議室に集まりました。その後は、仮のサーバーにコンテンツをアップして、それについて意見を言いあったり、電子メールでやり取りをしています」

一番大きかったのは掲示板の存在

--今回のサイトは、開設1ヵ月で1000万ヒットを記録したとのことですが、この数字についてどのように評価しますか?

平井「比較は難しいのですが、アーティスト別でいうと、このサイトはその月の一番人気でした」

萩原「一番大きかったのは、掲示板の存在だと思います」

「ドリカムの公式サイトというのが別にあるのですが、今までオフィシャルのページで掲示板を設置していませんでした。今回設置した掲示板には、多い時で1日に100件以上が書き込まれていましたが、ファンの間で今まで10年間あたためた思いが一気に噴出したという感があります」

「ドリカムの一番コアなファンは、会社勤めの方や主婦の方ですので、学生のように好きなアーティストの話で仲間で盛り上がるといった機会は少ないかもしれません。掲示板の書き込みを見たり、ファンの反応を見ていたりすると、昔の口コミに代わるメディアなのかなと感じます」

平井「掲示板に想いを書くことで、どんどん好きになって欲しいです」

青木「ドリカムのメンバーも掲示板を見てます。特に、中村(正人)さんが好きみたいですね」

--“掲示板あらし”のような心配はありませんでしたか?

萩原「確かに、アーティストのホームページに掲示板を作るという企画が出ると、掲示板に誹謗中傷を書き込まれるのではないかとスタッフはいつも怖がるんですよ。しかし、いざ始めると、たいがいの場合は、ファン同士が団結してファンクラブのような雰囲気になっていくようです」

「何か問題がおきれば、意見の交換で自然と解決に向かっていくし、逆に、よほど変なことを書き込む人がいようものなら、ファンが排除しようとする」

青木「アーティストを攻撃するほうにはならないです。攻撃されるとしたら、宣伝や情報の更新が遅いとかスタッフの方に来ますね」

誌面や番組放送時間といった枠に囚われないメディア

--SMEの音楽データ販売サイト“bitmusic”と連携した、楽曲のデータ販売は行なわないのでしょうか?

平井「“DCTWONDER.com”は、プロモーションの要素が大きいのでお金を取るところまでは考えていません」

--ウェブサイトの宣伝効果について、手応えは感じますか?

青木「まだトライ中なので、宣伝効果については何とも言えません。ただ、ほかのメディアと違い、双方向というか、こちらが投げた玉に対して何らかのリアクションがファンから返ってくるというは、非常におもしろいと思います」

「確かに、インターネットは先進的なメディアということでこれまでも意識はしていたのですが、新聞やテレビなど従来のアナログメディアと比べて影響力が高いと、まだ断言できないでしょう。しかし、今回の仕事を通して、ずいぶんと意識が変わりました」

萩原「ページ数や番組の放送時間といった枠に囚われない、1つのメディアを持ったと言えるかもしれません。サイトの反響が大きかったことを聞いて、常に新しい仕掛けを提供していかなければ、テンションを高めていかなければと、プレッシャーを感じる部分もあります。スタッフとしては、アルバムのリリースまでサイトを見てもらいですから」

--最後に一言お願いします

青木「今度のアルバムは、20世紀最後のバレンタインデーという、ドラマチックな日を発売日に設定しています。いっしょに盛り上がろうぜ!! ですね」

ちなみに、サイトでのファン投票で一番人気があった曲は“未来予想図II”(アルバム“LOVE GOES ON…”収録)。DCTWONDER.comから発信される新メニューはまだまだ続き、オリジナルスクリーンセーバーを無償でダウンロードできるようになるという。

ダウンロードには、今回発売されるベストアルバムが必要。CDをパソコンのCD-ROMドライブにセットし、その状態で同サイトにアクセスすることでダウンロードできるのだという。これはSMEが開発した“ConnecteD”という技術によるもので、サービスは14日に開始される。

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