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“第29回インターネプコン・ジャパン”が開催中――最新の実装技術を展示

2000年01月20日 00時00分更新

文● 浅野純也 junya@sepia.ocn.ne.jp

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19日、東京・江東区の東京ビッグサイトで“第29回インターネプコン・ジャパン”が開催されている。このイベントはエレクトロニクス関連製品の製造や実装装置、部品、材料を展示するもの。

モバイル機器や携帯電話、ゲーム機、デジタル家電などのエレクトロニクス製品の製造においては、小型化・高密度化が進んでいる。そのため、基板の、より小さなスペースへLSIチップやアナログ素子などの部品を載せる高密度実装技術が欠かせない存在になっている。

現在は表面実装といって、LSIだけでなく抵抗やコンデンサーなどのアナログ素子もチップ形状であり、基板表面にこれらの部品を“貼り付ける”かたちの表面実装と呼ばれる方法が使われている。

LSIチップは高性能化によって必然的に端子数が増加すると同時に、できるだけスペースを占有しないことが求められており、パッケージ自体も多ピンをサポートしつつ専有面積を減らすことができるBGA(Ball Grid Array)や、CSP(Chip Scale Package)などが登場している。

とはいえ、基本がハンダ付けであることには変わりない。多くのピンがあってもどんなパッケージであっても正しくハンダ付けされることが求められるからだ。

会場には、ハンダ付けロボットや人が使うハンダごてのほか、環境に配慮した鉛フリーのハンダ、前処理で塗布するフラックス、部品搬送機、精密溶接機などの製品が展示された。ハンダ付けロボットはスピードを重視したものや、基板の裏側からアクセスできる多軸型のロボットアーム型などが、またハンダごても正確な温度管理を行なったり、吸引機能付きのもの、動きセンサーを備えたものなどがあった。熱源にレーザー光線を使うものも登場している。

ハンダ付けを行うロボット。熱源にレーザー光線を使うものも登場している
ハンダ付けを行うロボット。熱源にレーザー光線を使うものも登場している



基板の下側からアクセスできるロボット。下に置かれた台でこて先をクリーニングする
基板の下側からアクセスできるロボット。下に置かれた台でこて先をクリーニングする



人が使うハンダごてにも最新の技術が盛り込まれている。設定した温度を暗証番号でロックできるものもある
人が使うハンダごてにも最新の技術が盛り込まれている。設定した温度を暗証番号でロックできるものもある



ハンダ付け時に発生する煙を吸い取るクリーナー装置。こうした生産関連製品も展示された
ハンダ付け時に発生する煙を吸い取るクリーナー装置。こうした生産関連製品も展示された



クリーンルームには必須の対塵・対静電気処理を施したシューズ。さまざまな種類があるクリーンルームには必須の対塵・対静電気処理を施したシューズ。さまざまな種類がある



BGA用の鉛フリーのボールハンダ。実際に球状のハンダを使っている
BGA用の鉛フリーのボールハンダ。実際に球状のハンダを使っている



基板に文字を描くためのレーザーマーキング装置
基板に文字を描くためのレーザーマーキング装置



取り付けた半導体パッケージを取り外すための工具。ドライヤーのように暖めてハンダを溶かす。下にはパッケージの形状に合わせたアタッチメントが並んでいる
取り付けた半導体パッケージを取り外すための工具。ドライヤーのように暖めてハンダを溶かす。下にはパッケージの形状に合わせたアタッチメントが並んでいる



このイベントは、21日の金曜日まで開催している。なお“エレクトロテスト・ジャパン”と“半導体パッケージング技術展”、“プリント基板・電子部品展”も同時に開催されている。

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