昨年の夏以降、全国のネットベンチャーに大きな影響を与えた“Bit
Valley 構想”。その関西版第2回目のミーティングが13日、ホリディイン南海3階にある“カリフガーデン”で開催された。
ホリディイン南海3Fにある“カリフガーデン”のエントランス。受付は人であふれた |
先月行なわれた第1回目は発起人会に近い意味もあり、ネットベンチャーのみのミーティングだったが、今回は広く一般にアナウンスがあった。会場には400名近い参加者が詰めかけ、その関心の高さをうかがうこととなった。
3名の企業家が新しいビジネスモデルをプレゼン
ミーティングを取り仕切るのは、エティック事務局長、壁谷俊則氏。壁谷氏の挨拶のあと、3本のプレゼンテーションが行なわれた。プレゼンを行なったのは、アースインターシステムズ(株)代表取締役社長の上野勝氏、(株)マーズコーポレーション取締役社長の北山友之氏、ピー・アイ・エム(株)代表取締役経営責任者の松本真尚氏の3名。エティック事務局長、壁谷俊則氏 |
プレゼン会場前。人壁ができあがった |
3年前に起業したとの切り口で始まったアースインターシステムズの上野氏は、システム開発を手掛ける自社のこれまでの変遷を紹介。人事制度からネットワーク環境まで、余すところ無く公開した。成果に見合う報酬制度の確立から、情報共有のネットワーク構築まで、あらゆることに挑戦、そして実践している。新しい時代のビジネスモデルを見ることができる。
アースインターシステムズの上野氏 |
ゲームとTシャツの融合をキーワードに、新しいオンラインショップを展開しているのが、マーズコーポレーションの北山氏。「これまでのオンラインショップは、バスケットに入れたり、単純にフォームを書き込むだけといったものが多い。もっと根本的に楽しむ要素があってもいいのでは?」と北山氏は語った。
マーズコーポレーションの北山氏 |
新しいオンラインショップの形を体験することができるPIM(Personal
Information Management)サービス“DoSule!(ドースル)”を提供している、ピー・アイ・エムの松本氏は、携帯電話マーケットの重要性を強調した。ごく近い将来、すべての家庭電化機器は携帯電話からコントロールできるようになると予想されている。帰宅時間に合わせた室内温度の調整、ビデオの録画など、例を挙げると切りがない。松本氏は「その環境の中心となる携帯電話に注目したサービスを展開していく」と語った。新しいライフスタイルを体感できるビジネスモデルである。
多彩な起業家が参加。出会えた縁を大切に
ピー・アイ・エムの松本氏 |
会場では多彩な企業家が参加していた。姫路から駆けつけた、(有)播州ハム工業所専務取締役の堀田周郎氏、電子決済システムを提供する(株)キャピテル代表取締役の長谷川徹氏、オンラインで真珠の販売を展開する(有)岩城真珠代表取締役の岩城達夫氏。
岩城氏は「400名近い参加者になると、挨拶することができるのは、ほんの一部になってしまう。だからこそ、ここで出会えた縁を大事にすることが大切」と語ってくれた。
関西版ビットバレーは毎月1回開催される。大多数の交流会は、回を重ねるごとにマンネリ化、分散化など、意識の低下から逃れられない。壁谷氏は既にそれらのことも含め、これからのビジョンを構築しているという。今後の関西版ビットバレーにも期待したい。
左からシーアイピージャパンの那須重徳氏、播州ハム工業所の堀田氏、岩城真珠の岩城氏、キャピテルの長谷川氏 |