4日の基調講演において、米アップルコンピュータCEOのスティーブ・ジョブズ(Steve
Jobs)氏は、「現在、DVD-ROMライブを搭載するiMacのユーザーのうち、10パーセントがiMovieを使って動画を作成している」と語った。また、「動画コンテストの主催や、“我が家の子供”をテーマにしたiMovieによるコマーシャルフィルムのテレビ放送などで、これを22パーセントまで延ばしてゆきたい」との抱負も口にした。
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| “アップルデスクトップムービー”をテーマにしたアップルのブース |
デスクトップビデオ関連の展示が目白押し
期待された新機種発表を見送ったアップルだが、展示会場のブースには、昨年12月末に出荷した『Final Cut Pro 1.2.1』(パッケージラベルのバージョンは1.2)、iMac DVDモデルにバンドルする『iMovie』といったビデオ画像処理のソフトウェアを展示。また、22インチの液晶ディスプレー『Apple Cinema Display』も展示され、Macintoshユーザーの注目を集めていた。『Final Cut Pro 1.2.1』は、編集/合成/エフェクトのすべてを可能にするオールインワンタイプのビデオ編集ソフトウェア。プロフェッショナル用途を主とし、PowerMac G4プロセッサに搭載されている演算ユニットのVelocity Engineに最適化されている。
『Apple Cinema Display』は、昨年9月のWORLD PC EXPO 99(幕張メッセ)で公開されたもの。A4サイズのテキストやグラフィック2ページ分を、ほぼ前面に実寸表示することができる22インチの液晶ディスプレーだ。DVDムービーを目障りなレターボックスなしに、ネイティブHDTVフォーマットで表示できる。Apple DVDプレーヤーやFinal Cut Proの操作でも、十分その威力を発揮できる。
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| 『Apple Cinema Display』。対角22インチの画面に1600×1024ドットの画像を表示する広大な液晶ディスプレー。周辺機器への接続が簡単な2ポートUSBハブを内蔵している |
『iMac DVDタイプ』にバンドルされる『iMovie』は、コンシューマー向けのビデオ編集ソフトウェア。わかりやすいインターフェースを備えており、予備学習なしですぐにビデオ画像を編集できるとしている。
このほか、昨年末にApple Storeでの販売が開始されたキヤノンのビデオカメラ『Canon
Ultura DV Camcorder』が、数十台のiMacに接続されてブースを飾っていた。価格は999ドル(約10万円)で、iMac
DVと同時に購入したとしても2300ドル弱(約24万円)。アップルの謳う“デスクトップムービー”が本当に身近なものになってきたことを、ブースを訪れるMacintoshユーザーたちは実感していた。
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| キヤノンのデジタルビデオカメラ『Canon Ultura DV Camcorder』。画像データはDVフォーマットでMini DV Tapeに記録する。iMac DVDとはIEEE 1394(FireWire)で接続する |
Think different. を飾る4人の映画監督
今やおなじみとなった“Think different.”のキャッチコピーが入ったポスターには、今回新しく、5人の映画監督が登場することになった。その5人とは、アルフレッド・ヒッチコック、チャールズ・チャップリン、スタンリー・キューブリック、フランシス・コッポラ、そしてフランク・キャプラという面々だ。アップルブースに飾られていたる巨大な“Think different.”のパネルには、5人ではなく4人の映画監督の姿を見ることができたがある。今回の展示会に間に合わなかった1人は、ヒッチコックだ。
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| チャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)－－イギリス出身の俳優・監督。『サーカス』(1928年)、『モダン・タイムス』(1936年)、『独裁者』(1941年)、『ライムライト』('52年)など、多数の名画を残す。'72年にアカデミー特別功労賞をを受賞 |
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| スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)－－米ニューヨーク州出身。『博士の異常な愛情』('63年)、『2001年宇宙の旅』('68年)、『時計じかけのオレンジ』('71年)のSF3部作で、最先端を行く映画監督の地位を確立した。ほかに、『シャイニング』('80年)、『フルメタル・ジャケット』('87年)などがある |
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| フランシス・コッポラ(Francis Ford Coppola)－－米ミシガン州出身。代表作には『ゴッドファーザー』('72年)、『地獄の黙示録』('79年)などがある |
 | フランク・キャプラ(Frank Capra)－－イタリア・シチリア島出身の社会派映画監督。『或る夜の出来事』(1932年)でオスカーを受賞。ほかに『オペラ・ハット』(1936年)、『スミス都へ行く』(1939年)、『群衆』(1941年)などがある |
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アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)－－イギリス出身。代表作には、『サイコ』('60年)、『鳥』('63年)などがある。'55年から7年間にわたり米CBSで放送されたテレビ番組『ヒッチコック劇場』で、ヒッチコックの名はスリラーの代名詞となった
