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新型プリンターからDTP関連まで――“沖データフェア・プリンコム '99”開催

1999年07月26日 00時00分更新

文● 千葉英寿

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(株)沖データは、21日、22日の2日間、有楽町・東京国際フォーラムにおいて“沖データフェア・プリンコム '99”を開催した。出展社数は55社で、出展製品としては、同社のプリンター製品などのハードウェアやプリンターと密接な関係のあるソフトウェアなどが中心となった。同時にさまざまな業界のキーパーソンが登場するセミナーも行なわれた。いずれもDTP関連をはじめとした熱心なユーザーを数多く集め、盛況となった。

展示会場は、OKI DATAコーナー、DTP・CADゾーン、オフィス・インターネットゾーンに分かれ、他にメインステージと2つのWORK SHOPコーナーが設けられていた。

iMacの横に置いて使える『MICROLINE 8w』が人気

会場入り口のOKI DATAコーナーでは、沖データが先ごろ発表した新しいプリンター4製品に注目が集まった。iMacとともにディスプレーされた『MICROLINE 8w for iMac』は、その名の示すとおり、iMacに対応したカラフルなページプリンターだ。すでにコンパクトで人気を得ているデスクサイドプリンター『MICROLINE 8w』の姉妹機とも言える存在で、筐体(きょうたい)カラーとしてiMac同様、ブルーベリー、タンジェリン、ストロベリー、ライム、グレープの5色を用意している。

インターフェースはパラレルだが、USB変換ケーブルにより手軽にiMacに接続することが可能だ。同機は、各色500台の限定販売で、8月16日から受付を開始し、10月1日から発売する。希望小売価格は5万2800円。

iMacと同じく5色用意されたMICROLINE 8w for iMac。ひときわ目立って展示されていた
iMacと同じく5色用意されたMICROLINE 8w for iMac。ひときわ目立って展示されていた



1回の印刷工程で4色を印刷することができる“シングルパスカラーテクノロジー”

また、新製品コーナーでは、高速PostScript対応フルカラーページプリンター『MICROLINE 8cV』など3製品が出品されていた。

MICROLINE 8cVは、“シングルパスカラーテクノロジー”により、A4フルカラーを毎分8枚出力することが可能だ。シングルパスカラーテクノロジーは、フルカラー印刷に必須のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色を、高い印刷精度を標榜する“Digital LEDヘッド”を採用した4つのプリントユニットとして独立させたものだ。

高速カラー輪転機と同様に1回の印刷工程で4色を印刷することができる。一連のカラープリンターが4色を印刷するために印刷工程を4回繰り返すのとは対照的な性能だった。また、ページ記述言語(PDL)には、PCL5cドライバーとともにアドビシステムズ純正の“PostScript 3”インタプリタを標準搭載したデュアルPDL仕様となっている。希望小売価格は39万8000円。
 
この他、100Base-TXを標準装備したPostScriptネットワークプリンター『MICROLINE703N3E』(希望小売価格29万8000円)、両面印刷機能を標準装備したネットワークプリンター『MICROLINE 24DXn』(希望小売価格19万8000円)を展示していた。

また、OKI DATAコーナーでは、他社製プリンターとの出力速度を比較するデモを行なう出力比較コーナーなどが注目されていた。

両面印刷が可能なMICROLINE 24DXn(右)と高速フルカラープリンター、『MICROLINE 8cV』
両面印刷が可能なMICROLINE 24DXn(右)と高速フルカラープリンター、『MICROLINE 8cV』



アドビシステムズ純正の“PostScript 3”インタープリターを標準搭載したMICROLINE 700N3シリーズ。最上位機種の703N3Eは100BASE-TXのネットワークインターフェースを標準装備
アドビシステムズ純正の“PostScript 3”インタープリターを標準搭載したMICROLINE 700N3シリーズ。最上位機種の703N3Eは100BASE-TXのネットワークインターフェースを標準装備



DTP・CADゾーンではFireWire搭載のプリンターも登場

DTP・CADゾーンでは、アドビシステムズ(株)が『Adobe Acrobat 4.0日本語版』を、(株)ソフトウェア・トゥーがPhotoshopプラグインなどのExtensis製品を、(株)恒陽社がQuarkXPressの自動面付けXTensionsの“INposition”を紹介するなどDTP関連製品が充実。また、モリサワをはじめとするフォントメーカーも多数出展していた。

ユニークだったのは、(株)テクノスコープの“IEEE1394 SBP-2インターフェース”である。これはMICROLINEプリンターにFireWire(IEEE 1394)を搭載するもので、400MbpsのIEEE1394ボードを使って、高速なデータ転送を実現している。こちらは受注生産となる。
オフィス・インターネットゾーンでも、マイクロソフト(株)がリリースしたばかりの『Microsoft Office 2000』を出品、(株)ディアイティは、MacとWindowsとの間でファイル、プリンターを簡単に共有できる『PC MACLAN for Windows 95/98日本語版』を紹介するなど盛況だった。また、(株)バーテックスリンクは、RedHat 5.2Jを搭載したLinuxパソコンの『WhiteBoxPC』を展示、MICROLINEシリーズでのプリントデモを行なっていた。

メーンステージでは、アドビシステムズによるAdobe Acrobat 4.0のデモが行なわれていた
メーンステージでは、アドビシステムズによるAdobe Acrobat 4.0のデモが行なわれていた



盛りだくさんな講演とトークショー。アドビのジェシー・ヤング氏も講演

セミナーでは、さまざな講演やトークショーが展開された。21日の特別講演では、アドビシステムズ(株)の代表取締役社長のジェシー・ヤング氏がPDFおよびPostScripstを中心としたアドビシステムズの今後の戦略について講演した。

ヤング氏は、インターネットでのPDFの優位性を示し、インターネットを最大限に活用したコンテンツ制作を支援する製品と“信頼のおけるプリント”を中心にして、今後の製品戦略をたてていくことを強調した。

また、沖データは“Green the future”を掲げ、環境問題に企業として取り組んでいるが、セミナーにおいて22日に“Green Forum '99”を開催した。武蔵工業大学の中原秀樹教授(環境情報学)の講演とジャーナリストの田原総一朗氏を中心としたパネルディスカッションが行なわれた。

この他、本誌の平野晶子氏がリポートしているようにモンキーパンチ氏によるトークショーや、本展示会のメーンキャラクターを描いたCGアーティストsonehati氏によるトークショーも行なわれた。

特別講演では、アドビシステムズ(株)の代表取締役社長のジェシー・ヤング氏が講演した
特別講演では、アドビシステムズ(株)の代表取締役社長のジェシー・ヤング氏が講演した

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