日本電気(株)は、PHSを6台まで通話子機として収容でき、64KbpsのPIAFSにも対応した、無線機能付きターミナルアダプター『AtermIW50/D』を発表した。価格は4万1800円。またこの製品と無線で接続し、電話の配線を気にすることなく64Kbpsでの通信が可能なデータ通信子機『RS10』とのセットモデル『AtermIW50ワイヤレスセット』も発表された。価格は6万1800円で、両商品とも6月下旬出荷予定。
『AtermIW50ワイヤレスセット』 |
AtermIW50/Dは、現行の無線機能付きターミナルアダプター『AtermIW60 HS
DSU』(5万9800円)の後継機種になる製品。アナログポートなどのコネクター類を、底面や側面に配置した、新しい筐体(きょうたい)となり、後ろにケーブルが張り出して垂れ下がる、といったことがない。エヌ・ティ・ティ移動通信網(株)(NTTドコモ)の64KbpsPIAFSに対応し、外部からAtermIW50/Dに対して、64Kbpsでアクセスできるほか、子機として登録したPHSから、外部のISDN回線に対しても64Kbpsでのデータ通信が可能となっている。
無線以外の機能では、『Aterm75』シリーズなどに搭載されている、“でかけるボタン”や“ファンクションボタン”を装備した。“でかけるボタン”は、携帯電話やPHSなどの電話番号を設定しておき、外出時にこのボタンを押すだけで、着信がその番号に転送される、という仕組み。“ファンクションボタン”は、各種の設定内容や着信履歴などの情報を、パソコンを立ち上げることなく、本体のディスプレーで確認するためのボタン。
インターフェースは、シリアルポート×1、アナログポート×2を装備する。USBポートは用意されない。さらに別のISDN機器を接続するためには、オプションの『高機能S点ユニット』(4800円)が必要。なお、128KbpsマルチリンクPPP接続、スループット/リソースBOD、64KbpsPIAFSなどいくつかについては、製品出荷時には機能しない。日本電気では製品出荷後、できるだけ早い時期にファームウェアのバージョンアップを行なう予定としており、これらの機能については、そのバージョンアップにより対応するという。バージョンアップソフトウェアは、同社の“Aterm
Station”で提供予定。
なお、セットモデルのRS10は、昨年10月に発表されたものと同じ製品だが、AtermIW50/Dと同じホワイトカラーになっている。