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オブジェクト指向スクリプト言語Python 2.0リリース

2000年10月17日 17時04分更新

文● 植山 類

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 フリーなスクリプト言語「Python 2.0」が10月16日、リリースされた。このバージョンでは新たに、“+=”や“*=”のような代入演算子を含む新しい文法を導入、Unicode文字列や(リファレンスカウントではない)真のガーベージコレクタなどをサポートした。Python 2.0は、PythonLabsからダウンロードすることができる。

 今後の開発予定は、2.0系列(2.1、2.2、……)を4カ月から6カ月おきにリリースする一方、「Python 3000」と呼ばれる次期メジャーバージョンアップ版の開発を進めていく。“2”から“3000”にバージョンが飛ぶ理由は、Pythonがしっかりしたプロダクトだということを印象づけるのが目的。フリーソフトのバージョン付けは商用製品に比べて控えめ(たとえば「0.x」など)だが、これが「アルファ版」を意味していると見なされてしまうからだという。

 実行速度よりコーディング速度の向上を目標とするスクリプト言語は、手軽に書くことができ、実行・デバッグが簡単という理由で、多くのユーザー層に受け入れられている。その中でもっとも有名な言語はPerlだ。Pythonはその次に有名といっていいだろう。

 Perlはバージョン5でオブジェクト指向プログラミングをサポートしたが、いままでの文法に後付けされた機能のため、扱いにくいのが欠点だ。それに比べてPythonは純粋なオブジェクト指向言語なので、強力な機能を簡単に扱うことができる。

 日本ではRubyの評価が高く、同じカテゴリの言語であるPythonの人気は比較的低い。しかし海外では広く利用されており、多くのツールがPythonで書かれている。

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