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コミュニティによるディストリビューション「Kondara MNU/Linux」をレビュー

1999年12月20日 18時11分更新

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 今まで見てきたように、Kondaraは最新のソフトウェアを備えた魅力的なディストリビューションだ。とはいえ、まったくの初心者には厳しいところもある。たとえば、Kondaraをインストールした初期状態では、EmacsでCannaによる入力ができないようだ。これは、Emacsの設定ファイル“.emacs”のスケルトンが、PJE (SlackwareまたはRed Hat Linuxに対応した日本語アドオン・パッケージ集。もう1年以上、更新されていない) についてきたサンプルで、Kondaraの現状にマッチしていないからである。いままでLinuxを使ってきた人ならば、自分の.emacsを流用することも可能なのだが、初心者ユーザーにそれを求めるのは厳しいだろう。

 とはいえ、今後も開発が進むことから、そのような問題は次第に解決されていくと思われる。たとえば、GNOMEが付属しないことについても、Kondaraの「GNOME野郎Aちーむ」の活動によって、すでにスナップショットではGNOMEを使うことが可能になっている。KDEについても、よりよいKDEを素早くKondaraに採用すべく「北斗のK」が結成されたので、これについても改善が期待できるだろう。

 もし読者がKondaraプロジェクトに加わりたいのであれば、Kondaraの開発メーリングリストに入って、「Kondara引きの手引」を読むといい。

 最後になるが、Kondaraの評価をリストにまとめておく。

利点:

  • 多くの最新ソフトウェア
  • コミュニティによる迅速な開発、企業によるサポート
  • Alpha用のバイナリが付属
  • 6800円と安価

欠点:

  • 初期設定が万全ではない
  • GNOMEが付属しない (スナップショットからインストールすることはできる)
  • Enlightenmentのメニューなどが日本語ではない

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