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PCの利点にこだわったキーボードとワイド画面

噂の新モバイルノート「VAIO type P」がついに発表!

2009年01月08日 12時00分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

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VAIO type P

VAIO type Pには実用性の高いインスタントモードが備わっている

ワイヤレスWAN内蔵でスマートフォン感覚に使える

 店頭販売モデルの上位機種「VGN-P80H/W」には、NTTドコモのFOMA HIGH-SPEED対応のワイヤレスWAN通信機能が内蔵されている。最大通信速度は約7.2Mbpsなので、無線LANほど高速ではないものの、ドコモの通信エリア内であれば、屋内外を問わず使えるのは大きな利点だ。スマートフォン感覚でのインターネット接続を、軽量なモバイルノートで利用できると、パソコンの利用シーンを大きく広げることができよう。

 またワイヤレスWANモジュールには、GPS機能も内蔵されている。この内蔵GPSと、ソニー独自の無線LANによる位置情報システム「PlaceEngine」を組み合わせた、「VAIO Location Search」という位置情報機能も搭載されている。

現在地周辺のスポット情報を表示する「PetaMap」

Location Searchと連動して、現在地周辺のスポット情報を表示する「PetaMap」

 例えばプレインストールされた地図ソフト「プロアトラスSV4」では、Location Searchを使った現在位置周辺地図の表示や、経路探索ができる。また、ソニースタイルが運営するスポット情報サービス「PetaMap」と連携して、Internet Explorer上で現在地周辺のスポット情報を表示することも可能だ。PetaMapと連携して、周囲のスポット情報をレーダー画面風に表示する「x-Rader」というアプリケーションも付属している。

ラーメンRader

「x-Rader」は現在地周辺の飲食店や無線LANアクセスポイントをレーダー風に表示する。写真は「ラーメンRader」で、画像自体がラーメンの丼風のデザイン

 店頭販売モデルの下位機種「VGN-P70H」は、ワイヤレスWAN機能を持たない代わりに、ワンセグチューナーを内蔵している。GPSもないが、無線LANを使ったLocation Search機能の利用は可能である。


Firefoxも使える優れたインスタントモード

 モバイルノートをスマートフォン感覚で使おうとした場合のネックのひとつが、OSの起動の遅さだ。特にメモリーの中身をHDDに書き出して電源を切る休止状態の場合、HDDからの読み込みに時間がかかって、使えるようになるまで数分待たされる。Core 2 Duoなどと比べてCPUの遅いAtom搭載ノートでは、この遅さは顕著である。

type Pのインスタントモードは、インターフェースがクロスメディアバー

type Pのインスタントモードは、インターフェースがクロスメディアバーになっていて分かりやすい

 スマートフォン並みの快適さを追求する手段として、type Pにはインスタントモードと呼ばれる起動モードが用意されている。インスタントモードでは、HDD上にある動画や静止画、音楽の再生だけでなく、ウェブブラウザーの「Firefox」(Version 2世代)やIP電話ソフト「Skype」、インスタントメッセンジャーといったアプリケーションも利用可能となっている。接続には内蔵無線LANを使用するので、通信速度面でもWindowsと遜色ない(ワイヤレスWANは使用不可)。

インスタントモードでもFirefoxでウェブブラウジングが可能

インスタントモードでもFirefoxでウェブブラウジングが可能。ワイド画面を生かした2画面表示もできる

 Windows上で動くウェブブラウザーとまったく同等ではないが、Flashプラグインも搭載されているので、大抵のウェブサイトやサービスを利用できるのはありがたい。例えば駅での電車の待ち時間といった短い時間でも、無線LANさえつながれば、インスタントモードのFirefoxでウェブサイトを手早く閲覧できる。

 インスタントモードのユーザーインターフェースは、PSPやPS3でお馴染みの「クロスメディアバー」を採用しているので、アプリケーションの選択なども分かりやすい。


豊富なアクセサリー ノイズキャンセルヘッドホンも用意

 持ち歩いて使うことを重視した製品だけに、専用の別売りグッズ類も豊富だ。

 type Pにはノイズキャンセルヘッドホン機能が内蔵されている。そのため専用のノイズキャンセルヘッドホンを組み合わせることで、周囲の雑音が多いなかでも快適な音楽鑑賞ができる。

type Pにはノイズキャンセルヘッドホン機能が標準搭載

type Pにはノイズキャンセルヘッドホン機能が標準搭載。別売りのヘッドホンはウォークマンにも使われているもので、音質も良好だ

 ケース類も豊富だ。牛革のキャリングケースや、装着したまま使える本革キャリングカバー。ACアダプター用も付属するキャリングポーチセットなどが用意されている。特にキャリングポーチセットは、本体色に合わせて4種類のカラーバリエーションが用意されている。

牛革製キャリングケース

牛革製キャリングケース

付けたまま使える本革キャリングカバー

付けたまま使える本革キャリングカバー

ACアダプター用も付いた4色のキャリングポーチ

ACアダプター用も付いた4色のキャリングポーチ


Netbookでは満足できない、真のモバイラーに

 冒頭で示したとおり、type Pの予想実売価格は10万円前後。VOMモデルの最安値構成では8万円を下回る価格になると予想されている。5万円前後が主流のNetbookに比べれば高いが、このデザインと軽さ、機能を盛り込んだモバイルノートとしては、驚くほど安いと言っても過言ではない。

 モバイルのためのミニノートとしてNetbookの購入を考えていた人には、モバイルを重点に開発されたtype Pの方が、良い選択肢となるだろう。2009年早々、モバイルノートを面白くしてくれるマシンの登場として歓迎したい。

 発売日はワンセグモデルのP70Hが16日、ワイヤレスWANモデルのP80H/Wが2月中旬となっている。

VAIO type P VGN-P80H/Wの主なスペック
CPU Atom Z520(1.33GHz)
メモリー DDR2-533 2GB
グラフィックス Intel SCH US15Wチップセット内蔵
ディスプレー 8型ワイド 1600×768ドット
HDD 60GB
光学ドライブ 搭載せず
テレビ機能 搭載せず
無線通信機能 FOMA HIGH-SPEED対応ワイヤレスWAN、IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 2.1+EDR
カードスロット メモリースティックDuo(PRO-HG対応)、SDメモリーカードスロット
インターフェース USB 2.0×2、ヘッドホン出力
サイズ 幅245×奥行き120×高さ19.8mm
質量 約636g
バッテリー駆動時間 約4.5時間(JEITA測定法 1.0)
OS Windows Vista Home Basic SP1
予想実売価格 10万円前後
VGN-P70H の主なスペック
テレビ機能 ワンセグチューナー内蔵
無線通信機能 IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 2.1+EDR
質量 約634g
予想実売価格 10万円前後
それ以外の主な仕様はVGN-P80H/Wと同等

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