疑問9 明るさセンサーって重要なの?
液晶テレビは周囲の明るさに合わせて画面の輝度を調整するため、明るさセンサーを内蔵しているのが一般的だ。
しかし、最近では明るさだけではなく色も加味して画面調整をするテレビが登場している。具体的には日の出/日の入りの太陽光の色や、部屋の照明の色だ。
たとえば、白い壁の前に薄型テレビが置いてあるとする。部屋に夕日が差し込めば白い壁は赤くなるが、テレビの映像が赤くなることはない。つまりテレビの画面だけが浮いた状態になり、不自然な印象になる。
これを改善するべく、パイオニアのKURO(KRP-600A/500A)は、オプションでカラーセンサー(1万7000円)を用意している。
カラーセンサーを装着することで、テレビの映像も周囲の色に合わせて色が変わるのだ。
また、東芝のREGZAはカラーセンサーこそ搭載しないものの、日の出/日の入り時刻を計算して画質を調整する。初期設定で部屋の照明の種類を選択することで、夜の照明も加味して画質調整を行なう。
ただ、テレビの映像が昼のシーンなのに夕方になると赤くなるのは不自然と感じる人もいる。この機能が必要か不必要は好みによるだろう。
疑問10 HDMIケーブルの対応バージョン表記は意味あるの?
店頭に並ぶHDMIケーブルを見てみると、パッケージに「HDMI 1.2対応」とか「HDMI 1.3対応」などの表記が書かれている。
HDMIのバージョン1.2と1.3、1.3aでは利用できる機能が異なるが、ケーブルの形状はどれも同じ。1.2対応のケーブルで1.3aの機器同士を接続して問題はあるのだろうか?
実はHDMI 1.3以前と以降で対応するケーブルが異なる。1.3以降は「HDMIカテゴリー2ケーブル」と呼ばれ「HDMI High Speed」に対応している。
スタンダード(カテゴリー1)が75MHzという帯域なのに対して、HDMI High Speedでは165~350MHzと広帯域化している。これにより1080p(プログレッシブ)や色深度規格である「Deep Color」の信号をやりとりできるようになった。
「HDMI 1.3対応」または「HDMI 1.3a対応」のケーブルは帯域を保証するものだ。このため1.2対応ケーブルでも広帯域転送に耐えうるケーブルなら問題はない。
とはいえ、ケーブルの性能は見た目では判断できないので対応するケーブルを購入するのが無難だ。
地雷その3 手持ちのケーブルのHDMI対応バージョンが分からない
端子の形状が同じなので、カテゴリー1と2のケーブルはそれ単体では見分けがつかない。パッケージには明記されているが、それを捨ててしまうと実際に接続して試してみるしか見分ける方法はない。
後で見分ける必要がある場合は、パッケージを開けた直後にシールなどを貼って目印をつけておくといいだろう。
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