全ASUS製品を生み出すデザインセンター
Eee PCを含むASUS製品のデザインを一手に引き受けるのが、同社デザインセンターだ。ここには世界各国から約100名のデザイナーが集まり、パソコンやディスプレー、携帯音楽プレーヤーから、パッケージにいたるまで、すべてのデザインを受け持っている。
「デザイナーは、各10〜15名ずつ7チームにわかれ、ひとつのチームが平行して複数のプロジェクトを担当します。デザイナーの国籍はさまざまで、アジアとヨーロッパが半々の構成です」と、上級ビジュアル・デザイナーのミシェル・シャオさんは語る。彼女自身も、生まれは台湾だが、ニュージーランドで育ち、オーストラリアで教育を受けた経歴の持ち主だ。
デザインチームのミシェル・シャオさん
主要言語は英語 国際色豊かなデザインチーム
他社のノートPCもデザイナー視点で徹底研究!
普段は関係者以外、社員でも立ち入り禁止というデザインセンターには、竹や皮といった自然素材を外装に使ったパソコンや、2面の液晶を備えてキーボードがないノートPCなど、ユニークなコンセプトモデルが多数展示されていた。これからも我々をあっと言わせるような新モデルが、ここから生み出されるに違いない。
未発売! おもしろコンセプトモデル公開
竹を使ったエコPC
怪しい魅力、革張りノート
キーボードがない……!?
【遠藤諭の目】マザボの世界ブランドが、ノートPCの概念を変えた
ASUSといえば、業界人にとっては超一流ブランド。なにしろ、毎年5000万枚以上のマザーボードを生産していて、世界のデスクトップPCの3台に1台は「中はASUSデース」なのである。日本では、自作派御用達という印象が強いのだが、実は業界のゴッドファーザー的存在。そんなクロート受けの同社が「みんなのノートはこうあるべきでしょう」と出してきたのが、Eee PCだったわけだ。
台北で行なわれたS101の発表会には、世界各国から150名の記者が集まった。S101はEeeブランドが価格だけがテーマではないことを示したといえる。他社製品が、HDDの大容量化など、ただの安いノートになりがちなのに対して、ネット時代のPCというコンセプトを徹底している。今後はパソコン以外の製品にも拡張するというEeeシリーズにも期待できる。