低価格パソコンを席巻!? Atom
低価格ノートパソコンに採用されているAtomプロセッサーは、UMPCやMID用として開発された「Atom Z」シリーズと、モバイル性能より低価格を重視したNetBook向けの「Atom N」シリーズの2種類が存在する。
どちらもCPU自体のアーキテクチャーは同じで、製造プロセスも同じ45nm。低消費電力を重視したAtom Zシリーズは、FSBがパソコン用としてはかなり低速な100~133MHzで、省電力モードのC6に対応している。一方、Atom NシリーズのFSBは533MHzで、省電力モードC6には対応しない。そのため消費電力では、Zシリーズの方が有利となっている。
Atom Zシリーズは5種類が発表されているが、ノートパソコンで採用されているのは、比較的高速な上位3種類(Z540、Z530、Z520)となっている。Atom Nシリーズは、今のところ「Atom N270」(1.60GHz)の1種類だけが提供されている。
ZシリーズとNシリーズでは、組み合わせるチップセットも異なる。詳細は関連記事3を参照していただきたいが、重要な点だけ挙げると、Atom Zシリーズではチップセット側の制限で、メモリー搭載量が最大1GBまでとなっている。そのため、Atom Zシリーズを搭載するマシンでWindows Vistaを動かすのは、CPUそのものの非力さと相まって、厳しいものがある。
ラインアップは以下のとおり。
Atom Z/Atom N | |||||
---|---|---|---|---|---|
プロセッサー・ナンバー | クロック | FSB | 2次キャッシュ | TDP | プロセス |
Z540 | 1.86GHz | 133MHz | 512KB | 2.64W | 45nm |
Z530 | 1.60GHz | 2.2W | |||
Z520 | 1.33GHz | ||||
N270 | 1.60GHz | 533MHz | 2.5W |