[東京 13日 ロイター] 日本テレビ放送網<9404.T>の久保伸太郎社長は13日、ロイターとのインタビューで、2008年度第1・四半期(4―6月)の状況について、広告収入のうちスポット収入が想定以上の落ち込みを見せており、前年比で1ケタ台後半の減収になるとの見通しを示した。
第2・四半期以降の業績回復に向けて努力するものの、08年度上期の業績は厳しいと語った。このため、当初は前年比2.3%増を計画していた制作費の削減にも着手し、少なくとも前年並みに抑える考えを明らかにした。
久保社長は「4―6月は広告収入のうち、スポット収入の落ち込みが想定以上となっている」と述べ、前年比1ケタ台後半の減収になるとの見通しを示した。5月に発表した08年度業績見通しでは、スポット収入は前年比1%減を計画していた。「原油高や原材料高などで景況感に不透明感が濃くなっている」という。一方、「(番組提供の)タイム広告収入は視聴率の改善などで健闘している」とし、計画よりも好調に推移していると説明した。
同社が5月に公表した08年度上半期の業績予想は、売上高が前年比3.6%増の1715億円、経常利益は同30.5%減の88億円。上半期業績については「第1・四半期で見る限り厳しい」と述べたが、「視聴率の改善が進んでおり、第2・四半期以降の業績回復に全力を注ぐ」と語り、達成に意欲を見せた。
また、制作費の削減に取り組む姿勢も表明。計画では前年比2.3%増を想定していた制作費について「利益水準を確保するため、制作費を大幅に削減する必要がある」と強調し、少なくても前年度並みか、前年度を下回る水準にカットする考えを示した。
5月に発表した中期経営計画の狙いについて、「事業ポートフォーリオを組み替え、非広告収入のウェートを上げていく」と述べ、放送事業収入の依存度を減少させる方針を示した。同計画の最終年度となっている2010年度には連結売上高4270億円(07年度実績は3422億円)、連結経常利益500億円(同267億円)を目指すが、売上高に占める放送事業収入の比率は07年度の77%から73%に低下させる計画だ。久保社長は「長期的には7割程度の水準が望ましい」との考えを示した。
今後、強化するビジネスとして、番組やそのノウハウを海外のテレビ局に販売するライツビジネス・海外番組販売を掲げた。「これまで倍々ゲームで増やしてきたが、短・中期的に大きな柱に育てたい」と語った。
(ロイターニュース 布施 太郎記者 勝村 麻利子記者)
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