[東京 12日 ロイター] シャープ<6753.T>の長谷川祥典・常務取締役は12日、都内で記者団に対し、6月下旬に市場参入する中国での商品展開について「今年中にあと2、3機種投入する」と語った。複数の商品投入を通じて認知度を高め、中国での基盤固めを進める。
シャープは6月下旬に、日本のソフトバンク<9984.T>向け端末「920SH」に変更を加えた「SH9010C」を中国市場で発売する。価格は高価格帯にあたる3000元(約4万5000円)以上になる。中国では機能が簡素な低価格帯のモデルが人気だが、シャープは「当面、日本のモデルをもっていく」(長谷川常務)としており、年度内に追加投入する2─3機種もSH9010C同様に高機能・高価格帯となるもよう。
当面は、北京や上海など大都市を中心に携帯電話の専売店や大手量販店で販売し、順次、販売地域を拡大していく。08年度は「立ち上げにあたる」(長谷川常務)とし、大規模な販売数量は見込まない。ただ、長谷川常務は09年度に「事業としてある程度ひとり立ちできるようにしたい」とし、中国事業の早期黒字化を目指す考えを示唆した。
中国の携帯市場では、これまでに松下電器産業<6752.T>やNEC<6701.T>が進出したが、販売が振るわず撤退した。このためシャープは、今回の参入によって中国で携帯端末を販売する唯一の日本メーカーとなる。
長谷川常務は、中国市場参入の理由に、液晶テレビの「AQUOS(アクオス)」の販売好調を受けてシャープ・ブランドが確立していることや、高機能・高価格の端末を買う富裕層が増えてきていることなどを挙げた。北京五輪後も上海万博を控え、富裕層の増加が継続すると予想。「低価格品から高価格品へと需要がシフトすると見ている。タイミング的に良いと思う」(長谷川常務)と話した。長谷川常務は、他の日系メーカーの失敗について、販売網に問題があったとの見方を示し「(シャープは)販路をうまく選び、実売状況をつかみながら在庫のコントロールをしていく」と述べた。
長谷川常務は、中国進出後も、同社のブランドが浸透し富裕層の育っている新興国などを対象に進出先を拡大していく意向を示し「(次は)インド、インドネシアあたりになるのではないか」と述べた。
ソフトバンクが7月11日に日本で発売する米アップル<APPL.O>の携帯端末「iPhone(アイフォーン)」の自社への影響を問われた長谷川常務は、アイフォーンの特徴となっているタッチパネルを搭載したモデルをシャープもラインアップしているなどと説明し「日本に根ざした独自の機能で勝ち抜けると考えている」と述べた。
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