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社長室のコックピット/各社のシステムをのぞく――「Du.Sum EA Visualizer」編

自分で作れる経営コックピット(動画あり)

2008年05月13日 05時00分更新

文● 大川 淳

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コックピット構築もマウス操作で


 この経営コックピットシステム、ウイングアーク テクノロジーズの「Dr.Sum EA Visualizer」(以下、Visualizer)で構築されています。Visualizerは、社内に散在する複数のデータベースから必要なデータを抽出・集計する多次元高速集計エンジン「Dr.Sum EA」と連携。Dr.Sum EAで集計した結果を文字どおり、“ビジュアル化”し、Webブラウザ上で閲覧できるようにするソフトです。

Dr.Sum

Visualizerの設計画面。マウス操作でレイアウトやデザインを自由に指定できます

 冒頭で紹介したのは、Visualizerで構築したコックピットのごく一例。Visualizerでは、表示したいデータ項目やグラフのデザイン、レイアウトを自由に指定して、目的とするコックピットを自在に作ることが可能です。作業はノンプログラミング。ウィザードに従って、マウス操作で行なえるようになっています。

「実際に当社の社内では、情報システム部門ではなく、経営企画部の担当者が、ユーザーの声を聞きながら画面を作りこんでいます。ITの専門知識は必要ありません」と話すのはウイングアーク テクノロジーズ Dr.Sum事業部の小島 薫事業部長。自社専用のコックピットを好きなタイミングで、自分で“作れる”(あるいは変更できる)のが、Visualizerの大きな特徴の1つといえそうです。

 もう1つの特徴は、肝心の表示する中身(データ)を集めるのに、高速処理に定評があるエンジン、Dr.Sum EAを使うこと。「これまでの経営コックピットは、データ収集・集計に時間がかかり、せっかくビジュアル化されても、必ずしも最新のデータが反映されていないタイムラグがありました。Dr.Sum EAは、ほぼリアルタイムでデータを取り込めます」(Dr.Sum事業部 技術部の大畠幸男セールスエンジニアリーダー)


「かっこ悪い」から「使ってみたい」コックピットへ


 そんな、“カンタンさ”と“スピード”が自慢のVisualizerですが、2004年の発売当初は別の面で苦戦を強いられたこともあったそうです。それが、コックピットの“キモ”ともいえる、「見た目」の部分。

Dr.Sum

グラフの種類も増え、凝ったビジュアルのコックピットを作れるようになっています

「実はVisualiverを世に送り出したばかりのころ、自前で経営コックピットを構築していたある上場企業に、デモを見せる機会がありました。ただこのときは、“グラフやチャートの見栄えがかっこ悪い”と一蹴されてしまいましたね(笑)」(小島事業部長)。その後、見栄えのいいグラフのバリエーションを増やすなどの改良を重ね、改めて同じ企業に見てもらったところ、今度は「これなら採用したい」との反応を得られたとのこと。

 現在のVisualizerでは、20種類以上のグラフを用意し、カラーパターンやレイアウトも柔軟に選べるようになっています。つまり、どんなコックピットになるかは、ある意味センス次第。担当者の腕が試されそうです。

●「Dr.Sum EA Visualizer」による経営コックピットの構築例を動画で見る


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