通常のテレビパソコンは、レコーダー機能はWindows上のソフトウェアで制御されている。そのため録画中はほかのWindowsアプリケーションの動作が遅くなったり、Windowsに不具合があると録画ができなかったりする。そこがテレビパソコンの限界とも言える。
それに対してホームサーバPCの内部は、デジタル放送の録画・配信機能を提供する「レコーダー部」と、パソコン機能を提供する「パソコン部」からなり、それぞれ完全に独立した構造となっている。
ホームサーバPCの内部構造。Windowsを動かすパソコン部分と、レコーダー部分は内部で独立しており、一方の動作が他方に悪影響を及ぼすことはない(イラスト:永野雅子) |
そのためレコーダーが録画している状態でも、パソコンの処理が重くなることはないし、逆にパソコン側が不安定な状態に陥っても(たとえパソコン側の電源がオフであっても!)、テレビ番組の録画は安定して行なえる。
録画中でも、ホームサーバPCのパソコン部分の動作が遅くなったりはしない。既存のテレビパソコンにはない特徴だ |
レコーダー部とパソコン部は、LANを使って内部で接続されている。ホームサーバPCのWindows上でテレビ番組を見る際には、レコーダー部からLAN経由でデータを取り出し、画面に番組を表示するという仕組みになっている。
パソコンとして快適であることと、テレビ番組の録画・配信を安定して実行できること、それぞれを独立させてこれを実現したホームサーバPCは、ユーザーが安心して使えるシステムになっていると言えよう。