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次世代ゲーム機が考えるオンラインプラットフォームとは?

2008年03月15日 08時00分更新

文● 編集部 飯塚岳史

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 有限責任中間法人ブロードバンド推進協議会が主催する、オンラインゲームやウェブサービスに関する、技術者やサービスプロバイダー向けの講演会「オンラインゲーム&コミュニティサービスカンファレンス 2008」(以下、OGC2008)が14日に東京・神田のベルサール神田で開催された。

 ベルサール神田内での各会場では、パソコンや家庭用ゲーム機向けのオンラインゲームなどのほか、ニコニコ動画などのウェブサービスについての講演が行なわれているが、ここでは「プレイステーション3」や「Xbox 360」といったいわゆる次世代機と呼ばれるゲーム機がそれぞれ目指す「オンラインプラットフォーム」について紹介する。


「ようやく具体的な内容までお話できるようになってきた」


 プレイステーション3向けのオンラインプラットフォームとしては、2007年3月に米・サンフランシスコで開催されたゲーム開発者向けの国際会議「GDC2007」(Game Developers Conference 2007)にて発表された「PLAYSTATION Home」(以下、Home)の実機デモ、およびHome内に設置されるコンテンツについての説明が行なわれた。

 Homeは、PS3の性能を活かして3Dの仮想世界を作り、従来は点と点の関係だった各個人およびゲームを、線で繋ぎ合わせるのが目的のオンラインプラットフォームだ。東京ゲームショウ2007において(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント 社長の平井氏が語ったように「PS3はゲーム機」であり、ゲームユーザーに向けた新しい世界を構築するのが一番の目標であるという。

PLAYSTATION Homeは、PS3とPS Networkによって作られる仮想世界

 GDC2007での発表から、東京ゲームショウ2007での平井氏の講演においても、これといった具体的なサービスの全容が紹介されていなかったHomeだが、いよいよ今回実機によるデモ映像が公開された。

赤川氏

プロジェクト シニアプロデューサーの赤川良二氏

 「メーカーさんに対して、ようやく具体的にお話できる状況になってきた」、そう語るのはHomeプロジェクト シニアプロデューサーの赤川良二氏。赤川氏は、Homeの開発自体がSCEヨーロッパ主導で動いていることを明かしながら、欧米と、アジア・日本では求められる要素はだいぶ異なるとして、日本側から要望を出しているという。その結果、キャラクターのモデリングに対しては「割と日本人に近くできるようになった」と述べた。また、発表当時は、Homeの世界観としてアメリカの西海岸をイメージしていたが、日本向けHomeでは、六本木のミッドタウンをイメージしているという。

3Dアバター

アバターの顔はカスタマイズでき、その範囲はかなり広い

 また、Homeの世界は、「ホームスクエア」と呼ばれるスペースを中心として、自分の家を表わす「マイホームスペース」、ボウリングなどのミニゲームが遊べる「ゲームスペース」など、いくつかのスペースにて構成される。そのほかに、ゲームメーカーや非ゲーム系のコンテンツメーカーなどが独自のコンテンツを用意できる「ラウンジ」といったスペースを用意する。

ホームスクエアを中心に、ゲームスペースやマイホームスペース、イベントエリア(仮)を備える

 今回は実機デモとして、あらかじめ用意されたテンプレートから、赤川氏に近いキャラを作るまでの工程、さらに友人たちと合流するまでのデモが行なわれた。

テンプレート

まずはテンプレートを選んで

顔

顔の各部分をカスタマイズしていく。デモでは左の画像から5分程度でここまで作り上げていた

体型

身長や体型といった部分もカスタマイズできる

実機デモ

今回は映像デモではなく、実機デモとして行なわれた

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