リモートディスクは実用たりうるか?
MacBook Airの特徴のひとつに、光学ドライブが搭載されていない点があげられる。そのため、同一LANに接続されたほかのMac/Windowsマシンの光学式ドライブをLAN経由で利用する「リモートディスク」機能が搭載されているが、そのパフォーマンスも気になる点だろう。いくらほかのマシンの光学式ドライブを使えても、極端にアクセスが遅くては実用に耐えない。
IEEE802.11nドラフト規格に対応したアップル製の「AirMac Extremeベースステーション」をルーターとして利用し、リモートディスク機能のデータ転送速度を調べた。光学式ドライブを公開する側は、IEEE802.11nドラフト規格に対応し、また1000Base-Tイーサネット端子を備えたMacBook Proだ。同時に、USB 2.0端子を100Base-TXイーサネット端子に変換するアダプター「Apple USB Ethernetアダプタ」を利用したリモートディスクと、MacBook Air用に登場したUSB 2.0接続の「MacBook Air SuperDrive」でのパフォーマンスも検証した。
結論から言えば、リモートディスクはできる限り有線LAN環境で使いたい。無線LANの帯域を公開側のMacBook Proと共有側のMacBook Airで分け合ってしまうと、そのぶんパフォーマンスが落ちる。利便性からAirでは無線LANを利用するとしても、少なくとも光学式ドライブを公開するマシンは有線LANで接続したいところだ。
そして、意外なパフォーマンスを弾き出したのが、USB Ethernetアダプタを利用した場合(公開側のProはイーサネット接続)。なんと、有線LANによるリモートディスク機能が、USB接続のSuperDriveを上回る速度を記録している。リモートディスクではDVDビデオの再生や、そもそも書き込みが一切出来ないとはいえ、USB Ethernetアダプタの利用価値は高そうだ。
液晶モニターの品質
最後に、MacBook Airに搭載されている液晶パネルについて検証しよう。
MacBookシリーズの液晶モニターを比較すると、その傾向はLEDバックライトを採用したMacBook Air/同Proと、MacBookの2つに分かれる。正面から見たときはそれほど大きな違いはないが、斜めから見たときに前グループは明度や彩度を保ち、後グループは階調性を保つ。いずれも実際に利用するぶんには、一般的に十分な再現力を持っている。