Googleのアプリがドコモ端末で動く
発表のもうひとつの目玉は、グーグルの提供する各種ウェブサービスがiモード上で利用できるようになるという点だろう。
実は、現時点でもFOMA 905iシリーズの2機種には「Googleマップ」のビューアーがプレインストールされていた。NTTドコモは、この対応をさらに進め、次世代機では全機種にGoogleマップの機能をプレインストールする予定だ。これに加え、本日から「YouTube」の動画がドコモ端末で再生可能になることも発表になった。
さらに今後はウェブメールの「Gmail」、スケジューラーの「Googleカレンダー」、画像表示ソフトの「Picasa」といったサービスがドコモ製ケータイ電話で利用できる可能性があると、NTTドコモ執行役員でプロダクト&サービス本部 マルチメディアサービス部長の夏野 剛氏は示唆する。これらサービスは、検索サービスとシームレスに連携する形で、利用できるようになる見込みだ。
パソコンの世界がケータイにも侵食する
グーグルの業務開発 兼 国際営業担当 上級副社長のオミッド・コーデスタニ氏は次のように話す。
「パソコンとモバイルデバイスの垣根はどんどんなくなっていく。われわれは検索に限らず、あらゆるサービスを提供していくつもりだ」
両者はAndroidに対応した携帯電話機の開発も検討している。詳細については「まだ未定」とのことだが、従来のFOMA 900i/700iシリーズとは別のラインナップとして展開していくと夏野氏は話す。
上に述べたようにインターネット検索機能の提供で競合事業者に若干遅れを取っていたNTTドコモ。ナンバーポータビリティーや契約者数の伸びなどで他キャリアーの後塵を拝し、一時は「一人負け」と揶揄されたこともあったが、昨年11月に発表されたFOMA 905iの売り上げが好調で、調子を取り戻しつつある。ウェブ業界最大手のグーグルと手を組んだことで、ウェブアプリケーションの世界にも新たな足がかりを得たことになり、その快進撃はさらに続きそうだ。