あらゆる入力シーンをサポートする便利な機能
ATOK 2007から登場した便利な機能や、多彩な変換辞書について詳しく見ていこう。
ジョルダン(株)の「乗換案内 駅名変換辞書」を有効にしておけば、先頭の数文字を入力するだけで正確な駅名を入力できる。さらに、駅の詳細情報やウェブの地図なども参照可能だ。
(株)東洋経済新報社の「会社四季報 企業名変換辞書」では、(株)の位置などを含めて正式な会社名を入力できるほか、URLや業種、本社の住所などの情報も入手可能。取引先など、会社の概要を知りたいときオンライン/オフラインを問わず素早く入手できるのはうれしい。
読み方がわからない文字や記号を検索できる手書きパレットも便利な機能のひとつだ。入力パレットから簡単に呼び出せ、マウスで文字を書けば即座に候補となる漢字が表示される。2007では手書きによる漢字検索の範囲が拡張され、第三・第四水準の漢字も認識されるようになった。文献を調べていて特殊な字形の漢字があっても、手書き文字入力で見つけられる可能性が高くなっている。音読み/訓読みだけでなく、部首や文字画数もわかり、漢和辞典としても役立つだろう。
前バージョンにも搭載されている「日付入力」機能はさらに磨きがかかっている。「昨日」「曜日」を入力すれば、昨日の日付や任意の曜日の日付を簡単に入力できる。入力パレットから「日付入力パレット」を呼び出せば、カレンダーの日付をクリックするだけで、日付と曜日、時刻の入力が可能になるのだ。
会議の日程などを連絡する際、入力する手間が軽減するうえ日付と曜日が食い違うというミスがなくなる。
ユーザーの使い勝手を考慮しており、すみずみまで行き届いたうれしい機能が満載だ。
【Conclusion】
○
日本語入力の変換精度が上達した点が一番の目玉。バージョンが新しくなったからといって、動作が遅くなるわけでもなく、快適に日本語が入力できる。
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自動学習辞書をまめにメンテナンスしないと、誤変換が多くなるのは相変わらず。省入力データが多いと、ズラリと並ぶ変換候補で入力エリアが隠れてしまう。
(MacPeople 2007年9月号より転載)