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【レビュー】ライブビュー搭載の最小一眼レフデジタルカメラ

E-410

2007年04月22日 18時31分更新

文● 行正和義

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ライブビューにこだわらず軽快な一眼レフ機としても便利

撮影サンプル1 AFを用いて撮影。合焦点は横3点のみだが、とくに使っていて不満はない。絞り優先AE、露出補正-0.3EV、1/200秒、F6.3、ISO 100。使用レンズ:14-42mm F3.5-5.6。元画像は3648×2736ドットで、800×600ドットにリサイズおよびトリミングしたほかの画像補正はかけていない

実際に使ってみると、その軽快さは一眼レフとは思えないほどだ。最小クラスのボディーサイズに加えて、ボディー単体で375g、バッテリー(45g)を加えても420g、CFカードを差せば+約10g、xDピクチャーカードでは+数gという重量で収まる。ここにレンズの重量が加わるわけだが、キットの標準レンズ『ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6』にしても190gと、持ち歩いたときの負担にならない感覚はとても一眼レフとは思えないほどだ。ちなみにこのレンズは、E-330のキット付属の標準レンズ『ZUIKO DIGITAL 14-45mm F3.5-5.6』に比べてわずかに焦点域は少なくなっているが、全長で25mm、重量で95gも小型軽量化しているのは大きな進化だ。レンズ性能の指標となる“MTF(Modulation Transfer Function)チャート”(http://olympus-esystem.jp/products/lens/14-42_35-56/で参照可能)を見ると全域で解像力が向上し、望遠域での描写力低下も減少しているなど、高画素化に合わせたレンズそのものの性能向上も図られていることが分かる。

掲載当初、重量の数値に誤記がありました。お詫びして訂正いたします。(2007年4月23日)

AF、ライブビューを用いた撮影では低い位置での撮影でもフレーミングできるのはありがたい。ただし、レリーズしてからAF動作、合焦してシャッターが切れるという動作になるためやや違和感が出てしまう。絞り優先AE、1/500秒、F6.3、ISO 100。使用レンズ:40-150mm F4.0-5.6

ライブビューによるアングルの自由度の高さや、コンパクトデジタルカメラさながらにステータスや罫線を液晶上に表示させて細かなアングル決めなど、一眼レフ機を使っていて不便だと感じる点をカバーするのはありがたい。ただ、ライブビュー中はAFが効かず、シャッターボタンを押し込んでからAF動作してシャッターを切るため、どうしても撮影がワンテンポずれてしまう。E-330と同様にライブビュー中でもAE・AFロックボタンを押すことで一瞬ミラーが降りてAFが駆動させることも可能で、MF中心の利用ならば簡単にAFを効かせることができて(およそのフォーカス位置合わせなどが手早くできて)便利なのだが、AF中心で使うならばライブビューではなくファインダー中心で使ったほうがいい、と感じた。ライブビューを持つとは言っても一眼レフデジタルカメラなので、“気軽さ”という点ではコンパクトデジタルカメラの“液晶ビュー”と同様というわけではなく、あくまでファインダーを覗けない状況や、MF時にさらにピントを追い込む際などに利用するのがよさそうだ。

撮影サンプル3 AF、ライブビューで撮影。高いアングルでも広視野角液晶のおかげでライブビューの視認性は良好だ。絞り優先AE、1/80秒、F5.6、ISO 100。使用レンズ:40-150mm F4.0-5.6

新機能である“露出・ホワイトバランスをライブビューに反映させる機能”に関しては、日中の屋外ではどうしても液晶ディスプレーに表示させる明るさ/色味などが外光によって左右されてしまうため、露出を液晶ディスプレーの見え方だけで決めるのは不安が残るものの、屋内など周囲の明るさ条件がいい場所であれば、±0.3EV程度の露出の違いでもそれなりに視認できて便利だ。特に夜景撮影の際には、明るさ確認に重宝しそうだ。

レンズセット

左は『ZUIKO DIGITAL 14-45mm F3.5-5.6』(E-330などとセットとなったレンズ)。E-410とセットとなる『ZUIKO DIGITAL ED 14-42mmF3.5-5.6』(中央)はひとまわり小さくなった。『Wレンズキット』ではさらに『ZUIKO DIGITAL ED 40-150mmF4.0-5.6』(右)も付くため、広角から望遠まで2本のレンズでカバーできる

標準ではやや発色や輪郭強調などがおとなしいため撮影結果に地味な印象を受けるなど、コンパクト機を含めた同社デジタルカメラに共通する印象の絵作りとなっているが、さすがに1000万画素だけあって高い解像感となっている。

レンズキットに付属するZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6もコンパクトサイズながら十分な描写で、広角14mm(35mmフィルムカメラ換算時:28mm相当)での周辺もきっちりとしている。『Wレンズキット』には、さらに『ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6』、つまり35mm換算時で80~300mm相当の望遠ズームレンズが付属する。さすがに望遠域での周辺にはやや頼りない印象が否めないものの、こちらも全長72mmとコンパクトなボディーで運用性が高く、キット付属ということもあってコストパフォーマンスの非常に高いレンズと言えるだろう。

撮影サンプル4 MF、ライブビューで撮影。ライブビューの最大の利点は肉眼以上にじっくりとピントを追い込める点で、花などのマクロ撮影で威力を発揮する。絞り優先AE、1/5秒、F9.0、ISO 400。使用レンズ:14-42mm F3.5-5.6

同社の4/3一眼レフデジタルカメラは初代『E-1』、『E-500/E-300』と適度な改良を加えながら進化し、本機および同時発表の『E-510』で3世代目となる。撮像素子のダストリダクションやライブビューなど、常に新機軸を取り入れてきてはいるが、4/3システムの利点のひとつである“コンパクトさ“を強調した製品は意外にもなかった。フィルムカメラを継承する35mmマウントのカメラに比べると小さな4/3マウントはカメラ本体を小さくまとまめることができ、さらにレンズも35mm用に比べて全長も径も小さくなり複数本を携帯するのに向いている。

Wレンズキットとボディー本体の組み合わせ

Wレンズキットとボディー本体を組み合わせてもこの程度に収まるので、運用性は高い

E-410は外見(ボディー)こそコンパクトだが、けっして入門者用モデルというわけではなく、撮影機能としては従来の上位モデルと変わりがない。他社が入門・初心者用として、いかにも機能や外装の高級感を下げたという印象を受けるモデルをラインナップしているが、これらの入門機は上級者から見ると物足りない印象を持つのも確かだろう。一見すると本機の小柄なボディーやライブビューはコンパクトカメラからのステップアップに適しているように見えるが、どちらかと言えば上級者(とまではいかなくても、一眼レフ機がよく分かっているユーザー)にこそ、ライブビューを生かした各種撮影やお散歩カメラとして使うのに適した1台に仕上がっている。



E-410の主なスペック
製品名 E-410
撮像素子 4/3インチ有効1000万(総1090万)画素LiveMOSセンサー
レンズ 4/3(フォーサーズ)マウント
静止画撮影 最大3648×2736ドット
ISO感度 オート、ISO 80/100/200/400/800/1600
動画撮影 ――
液晶ディスプレー 2.5インチTFT、約23万画素
記録メディア CF Type II(マイクロドライブ対応)/xDピクチャーカード
インターフェース USB(AV出力、リモートシャッター兼用)
電源 専用リチウムイオン充電池(BLS-1)
撮影可能枚数 約500枚(光学ファインダー使用時)
本体サイズ 129.5(W)×53(D)×91(H)mm
重さ 375g(本体のみ)


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