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総統が、吉田君が、コフィーちゃんも帰ってきた

世界初のFlashアニメ劇場作品“秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE”が完成!

2007年03月07日 16時13分更新

文● 千葉英寿

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全編を『Adobe Flash』で制作したという、世界初の劇場用アニメ映画“秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE ~総統は二度死ぬ~”が完成した。その完成披露上映会が4日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行なわれた。主催は(株)ディー・エル・イー/(株)テレビ朝日/(株)電通の3社で作る“THE FROGMAN SHOW劇場版製作委員会”。日曜の夜9時という遅めのスタートながら、満席状態の会場で大盛り上がりの上映会イベントとなった。

コフィーちゃんとTHE FROGMAN SHOWの2本立て!!

活弁士・坂本頼光氏とマ○オさん
活弁士・坂本頼光氏の口上で大いに盛り上がった (C) THE FROGMAN SHOW劇場版製作委員会

この作品は2006年、Flashアニメとして初めてテレビでのレギュラー放送を実現した、シュールでナンセンスなギャグ・アニメ作品“THE FROGMAN SHOW”(ザ・フロッグマン・ショー)の劇場版で、テレビ放送でも同時放送されていた“古墳ギャルのコフィー”の劇場版作品“古墳ギャルのコフィー~桶狭間の戦い~”との2本立てとなっている。


名前の由来はやっぱり……

亜沙さん、本間恭子さんと監督で、声優陣総登場
ある意味、声優陣総登場の図。右が亜沙さん、中央が本間恭子さん

上映会ではまず、舞台挨拶に先駆けて、“Flashアニメによるマナームービー”が活弁士・坂本頼光氏の口上付きで上演された。マナームービーは超有名国民的アニメ『サ○エさん』のマ○オさんとア○ゴくんを彷彿とさせる2人のキャラクターが登場。「“THE FROGMAN SHOW”の上映会に行きたい」という病床のア○ゴくんを、マ○オさんが連れて行くというギャグ調のストーリー。そこに会場でのさまざまなマナーを織り交ぜながら進行し、いきなり会場を爆笑の渦に巻き込んだ。

次に、MCを務めるテレビ朝日の久保田直子アナウンサーの紹介により、監督のFROGMAN氏と声優の亜沙さん、本間恭子さんが登場。 FROGMAN監督は「舞台に出てくるまではまったく緊張していませんでしたが、会場に出てきた途端に緊張し始めています」と、公開前の心境を率直に語っていた。上映会の当日に鳥取から駆けつけたという、古墳ギャル・コフィーの声を担当している本間さんは「ひまですか?」という打診だけで、「何も知らされずにこの会場にやってきて、こんなに大勢の人の前に出されて驚いています」と素直な感想を漏らした。

テレビ朝日の久保田直子アナウンサー“THE FROGMAN SHOW”(テレビ版)を放送したテレビ朝日から、久保田直子アナウンサーが出席し、この上映会の司会を務めた

続いてDJの小林克也氏が登壇し、FROGMAN監督との対談が始まった。やはりというか、FROGMAN監督はTHE FROGMAN SHOWというネーミングの由来に言及し、小林克也氏自身も20数年前に参加して一世を風靡したギャグプロジェクト“THE SNAKEMAN SHOW”(ザ・スネークマン・ショー)に触発されたことを披露した。FROGMAN監督は「当時、『こんにちは~、サキサカです~』というフレーズをモノマネしたりしていました。“Best Hit USA”も見ていました」と述べて、ストレートに小林克也氏へのリスペクトを語った。

小林克也氏 FROGMAN監督
DJだけでなく、ナレーターとして活躍中の小林克也氏。1970年代終わりに選曲家・桑原茂一氏や俳優・伊武雅刀氏とともに始めたラジオ番組“THE SNAKEMAN SHOW”は、シュールなコントと特徴的な語り口調で当時の若者をぐぐっと引きつけて、YMO(Yellow Magic Orchestra)とコラボレーションで大ブームになった脚本・監督・キャラクターデザイン・録音・Flash制作・編集・声優をすべて1人でこなす、FROGMAN監督

小林氏は「(先に拝見したが)お金をかけていないところが好きですね」とたたえつつも、「(FROGMAN)監督の声は良すぎる、自分の声がいいと思っているうちはダメ」と厳しくダメだしも。「ひとりでなんでもやってしまうのはスゴいと思うが、これは病(やまい)の一種らしい。(1980年代を席巻したミュージシャンの)プリンスがそう。いい意味で普通の人にはできないこと」と意見すると、FROGMAN監督は「やりたくて一人でやっていたわけではなくて、鳥取ではアニメを作れる人がいなかったんです(笑)。いまはスタッフ募集してますよ」と、慌てて病を否定していた。



「た~か~の~つ~め~」コールに大いに沸いた会場

安田大サーカスの3人
監督に“怪人っぽい”と評された安田大サーカスの3人。FROGMAN公認の“鷹の爪団”?

最後に登場したのが、お笑いグループの安田大サーカス。彼らは本作品の特別宣伝部長を務めているのだが、引き受けることになった理由というのが、本放送当時のテレビ番組を見ていたクロちゃんが、普段から楽屋などで「た~か~の~つ~め~」とやっていたことがきっかけだという。FROGMAN監督も(安田大サーカスの3人を見て)「なんだか鷹の爪っぽいじゃないですか」と感想を述べたのに対して、安田大サーカスが「どの辺が?」と聞き返すと、監督はすかざす「(3人とも)怪人っぽいから」と評して、会場はまたしても爆笑に包まれていた。

最後は登壇者全員での「た~か~の~つ~め~」コールで、上映会イベントを締めくくった。

全員で「た~か~の~つ~め~!」コール
最後は全員で「た~か~の~つ~め~!」


シーンごとにつぎ込んだ予算を確認できる
“バジェットゲージ・システム”

本作品は、Adobe Flashという短期間でベクターアニメーションが制作できるツールの利点を存分に発揮し、22社というスポンサーを獲得。これらのプロダクト・プレースメントとして、スポンサーロゴを劇中で積極的に掲出するという大胆な手法を実践している。また、費用を抑えた制作を可能とするFlashアニメ作品だが、本作品では“バジェットゲージ・システム”という、映画予算の残量をリアルタイムで示す棒グラフを画面内に表示するユニークな演出が施されており、視聴者にもシーンごとにどの程度の予算が使われたのかが分かる仕組みになっている。実際本編でも、あえて無意味でド派手なCGを作成しては、そのシーンでは極端にゲージが変動するという趣向で、笑いを取っていた。

本作品で最も画期的なプロモーションと言えば、まもなく日本語版も公開されるインターネット上のバーチャル3Dコミュニティーシステム“セカンドライフ”を活用した作品プロモーションを展開していることだろう。セカンドライフの中でプロモーションのための“島”を購入し、THE FROGMAN SHOWのテーマパークを設置、公開している。セカンドライフの登録ユーザーなら、こちらアドレス(http://slurl.com/secondlife/kaeruotoko/135/94/28)から実際に見ることができる。

このテーマパークでは、主人公の吉田君やレオナルド博士のアバターを入手したり、ガラス張りの不思議な映画館で本作品のトレーラー(予告編ダイジェスト版映像)を見ることができる。また、特製Tシャツや特製マスクといった“鷹の爪団グッズ”(セカンドライフ内で使用できるアイテム)が無料で手に入るなど、さまざまなイベントが隠されている。

これらの新たなコンテンツ・マーケティングの手法が、即ほかのコンテンツでも活用できるか、というと判断は難しいところだが、この試みそのものはFlashを使って低コスト・短期間で映画まで制作してしまうというFROGMAN氏らしいユニークな作戦と言えるだろう。

本作品は、今月17日からTOHOシネマズを中心に、全国で順次公開される。


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