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「IBM Quantum System Two」米国以外での初稼働事例

理研、IBMの133量子ビットコンピューターを「富岳」スパコンに連携へ

2024年04月30日 16時30分更新

文● ASCII

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 米IBMは、2024年4月30日(米国時間)、神戸市の理研計算科学研究センターが、同社の133量子ビットの「IBM Quantum Heronプロセッサー」を搭載した量子コンピューター「IBM Quantum System Two」を導入することを発表した。スーパーコンピューター「富岳」と同じ建物に量子コンピューターが設置されるのは初めてで、IBM Quantum System Twoが米国以外の国で初めて稼働する事例ともなる予定だ。

 これは、IBMと理化学研究所(理研)が、IBM Quantum System Twoの専有利用計画に合意したことによるもの。同合意は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がファンディングする「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の「量子・スパコンの統合利用技術の開発」プロジェクトにおいて締結されている。

 同プロジェクトでは、理研と共同提案者のソフトバンク、理研の共同実施者の東京大学、大阪大学が、最先端の量子コンピューターとスーパーコンピューターを連携するためのシステム、ソフトウェア、プラットフォームを構築し、その有効性を実証する。

 また同プロジェクトとは別に、IBMでは、量子コンピューターとスーパーコンピューターによるヘテロジニアスな統合コンピューティング環境における、ワークフロー実行のためのミドルウェアや最適な量子回路を生成・実行するソフトウェアの開発を進める予定だ。

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