本格的なカラーマネージメントディスプレーが登場

出荷時にキャリブレーション済み! 高い色精度を実現する液晶「VP2786-4K」を写真家ががっつりチェック

文●PePe 写真●PePe 編集●ASCII

提供: ビューソニックジャパン

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ColorProホイールを設置して計測をスタート

 「キャリブレーションスタート」ボタンを押すと画面中央に円が表示されるので、その円の中心にColorProホイールのレンズ部分がくるように設置する。なお、遮光フードにはColorProホイールのケーブルを通すギミックがないため、作業時は遮光フードを取り外す必要がある。

 ケーブルの途中にはバランスウエイトがあるので、ディスプレーの背面側で長さを調整しながら静止する位置を探そう。ディスプレーをやや斜め上に傾け、ColorProホイールをディスプレー面にピッタリ当て、隙間から光が漏れたり差し込んだりしないようにすることが重要。さらに、キャリブレーション時は部屋の明るさを落としておくと、良好な結果を得やすい。

バランスウエイトをディスプレーの背面に垂らして位置を調整する

 円の中心にColorProホイールを設置できたら、OSDに表示されている「次へ」ボタンを押す。すると、自動的にディスプレーの色や輝度が変化し、ColorProホイールのレンズから情報を取得して計測が始まる。

ColorProホイールを設置したら、左側に表示されているOSDの「次へ」ボタンを押して開始する

赤、緑、青とキャリブレーション作業が自動で進行する

 ユニフォミティの補正を選択している場合は、設定したグリッド数に応じたエリアで輝度の計測と調整作業へと移る。中心から始まり、計測が終わると次のエリアへ順番に移動し、すべてのエリアで計測が終わると、計測値をもとに調整された値の測定を行なう。例えば「3×3」の補正を選択した場合、全9つのエリアを2周、つまり合計18回キャリブレーターを当てる必要がある。次から次へと計測および調整をするため、ColorProホイールを直接に手に持って作業したほうが早いかもしれない。

ユニフォミティの補正を追加すると、設定したグリッド数に応じてColorProホイールを当てながら作業する必要がある

1回目の計測が終わり、それぞれの左下に輝度(nits)が表示される。この作業をもう1回繰り返すと終了となる

 「3×3」のユニフォミティの補正であれば、さほど時間もかからないため、5分もあればキャリブレーションが完了し、デスクトップ画面に戻る。設定目標に対して実際の結果が表示され、どの程度色域をカバーしているのか、CIEのXYZあるいはUV空間でイメージを確認することができるほか、ガンマカーブとΔE平均と最大の値を確認できる。

キャリブレーションを完了すれば、色精度に対する自信と安心感が生まれる

 最後に、画面右下の「ICCプロファイルを保存」を選択し、ICCプロファイルがまとめてある「C:\Windows\System32\spool\drivers\color」などに任意のファイル名で保存。キャリブレーションをした日時などを付けておくとわかりやすいだろう。これで、キャリブレーション実行前に設定したディスプレー本体のOSDメモリー(CAL1~3)とWindowsでICCプロファイルが有効になる。

設定した色域目標に対して、どれくらい校正することができたのか確認できる

「ICCプロファイルを保存」から任意の場所へ保存する

ディスプレーの「色の管理」を確認すると、保存したICCプロファイルが有効になっている

 ちなみに、キャリブレーションの目標設定では「AdobeRGB」や「DCI-P3」プリセットだけでなく、任意で輝度、白色点、目標値、各色の座標点、ガンマを設定することができる玄人向け機能も備えているため、特定の環境や仕様に近づけたりすることもできる。

例えば、「AdobeRGB」で「D50」にして、印刷する用紙に合わせてRGB座標点を調整するなどが可能

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