第328回 SORACOM公式ブログ

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WindowsにLTE通信を付け足す、おすすめ構成 ― USBモデム以外の選択肢

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 本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「WindowsにLTE通信を付け足す、おすすめ構成 ― USBモデム以外の選択肢」を再編集したものです。

みなさん、こんにちは。ソラコムの横田(shun)です。

IoTで利用されるデバイスは非常に多岐に渡りますが、その中でWindowsを搭載したデバイスを利用したいというニーズが多くあります。一部のタブレット型のデバイスのようにSIMカードを直接挿入して使うことのできるWindowsデバイスであれば特に迷うことはありませんが、必ずしもそのようなデバイスばかりではありません。

では、ハードウェア自体にセルラー回線を利用する機能がないWindowsデバイスを利用するためにはどうしたら良いのか。今回はそんなWindowsデバイスでセルラー回線を使うためのおすすめの構成をご紹介していきたいと思います。

LTEルーターを利用した接続

Windowsデバイスでセルラー回線を利用する方法で最もおすすめしたいのがLTEルーターを利用した接続方法です。LTEルーターとはSIMを挿入することによってセルラー回線を通じてネットワークに接続することができるようになるデバイスです。Windowsデバイスが持つWifiや有線LANを利用して、LTEルーターへ接続することで非常に簡単にセルラー回線を利用することが可能になります。

LTE ルーター WN-CS300FR

LTEルーターを利用するメリット①:設定が簡単

LTEルーターは先述した通り、SIMを通じてネットワークに接続するためのルーターです。つまり接続するデバイスから見ると、普段オフィスや家庭で使っているルーターと同じように利用することができます。ほとんどのWindowsデバイスはWifiや有線LANを利用することが可能であるため、デバイス自体に特殊な設定をしたりソフトウェアを導入することなく、すぐにセルラー回線を利用することができます。

設定自体もWindowsが持つUIを利用して簡単に設定が可能であるため、エンジニアのような専門知識を持たなくとも利用できるのが大きなメリットとなります。

ルーターの多くの機種では、ブラウザで利用できる設定画面が用意されていたり、設定方法がマニュアルに分かりやすく記載されているケースが多く、導入のハードルが低くなっています。

LTEルーターを利用するメリット②:多様な機種から選定が可能

LTEルーターは様々なメーカーから多様な機種が販売されており、用途や要件に合わせて選定できるデバイスの幅が広いこともメリットとなります。SORACOM IoT ストアでも多くのLTEルーターを取り扱っており、例えば安価で簡単な設定で利用できるルーターとしての「LTEルーター WN-CS300FR」や産業用途に適した「産業用 LTE Wi-Fi ルーター UD-LT2」など多種多様な製品をラインナップしています。

産業用 LTE Wi-Fi ルーター UD-LT2

ソラコムでは SORACOM 認定デバイスという、各種 SORACOM サービス動作確認済みのデバイスをリストアップしており、SORACOM IoT ストアにラインナップされている製品も含めた多様な選択肢の中から、LTEルーターに求められるスペックや機能要件、利用可能な国やコストなど多くの条件に合わせて最適なデバイスを選定することが可能です。

よくある構成

WindowsデバイスをSORCOM Airで利用する際のよくある構成として、制御用PCへのリモートアクセスがあります。制御用PCをLTEルーターにWifiもしくは有線LANで接続し、「SORACOM Napter」を利用してリモートから制御用PCにセキュアなアクセスをする構成です。

インターネット側からのアクセスを接続先のデバイスに転送するようLTEルーターを設定しておくことで、簡単に制御用PCにアクセスすることができます。リモートからのアクセスはSORACOM Napterによってアクセスが担保され、ルーター配下はWifiアクセスとなるため、セキュアな接続を非常に簡単にセルラー回線経由でのリモートアクセスを実現することが可能です。

こちらの構成の詳しい設定や具体的なデバイスについては「SORACOM IoT レシピ:制御用Windows PCを安全に遠隔メンテナンス」に記載がありますので、ご興味がある方はご一読いただければと思います。

LTEルーターが使えないケース

LTEルーターの利用には多くのメリットがありますが、場合によってはLTEルーターが使えない場合もあります。例えば、

  • 「利用する場所に電源がない」
  • 「Wifiや有線LANを利用できない環境、デバイスである」
  • 「LTEルーターを置くためのスペースがない」

といったケースが該当するかと思います。

こういったケースでよく使われるのがUSBドングル型のLTEモジュールです。USBドングル型のLTEモジュールとはUSBを介してモデムにアクセスし、セルラー通信を行うことができるデバイスです。ソラコムでも「SORACOM Onyx LTE USB ドングル SC-QGLC4-C1」というデバイスを取り扱っています。

SORACOM Onyx LTE USB ドングル SC-QGLC4-C1

しかし、こちらのドングルはWindowsに対応していないため、Windowsデバイスでは利用することができません。そのため、WindowsデバイスをLTEルーターではない機器を介してソラコムの回線をご利用したい場合、弊社のパートナーから最適なデバイスを提案させていただく必要がございます。ご要望の方はこちらの問い合わせフォームからお問い合わせください。

SORACOM へのお問い合わせ – IoT プラットフォーム SORACOM

まとめ

今回はWindowsデバイスをセルラー回線で利用するためのおすすめの構成についてご紹介しました。まずはLTEルーターを利用することを検討いただき、要件に合わない場合には別の選択肢をソラコムまでご相談いただけますとありがたいです。

LTEルーターを利用して簡単にセルラー回線をWindowsデバイスで使うことが可能になりますので、ぜひ一度お試しください。

― ソラコム横田(shun)

投稿 WindowsにLTE通信を付け足す、おすすめ構成 ― USBモデム以外の選択肢SORACOM公式ブログ に最初に表示されました。

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