このページの本文へ

荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第751回

冬の猫散歩は南から北へ歩け! ニコン「Z 9」で撮る日差しを浴びた猫

2022年02月15日 12時00分更新

文● 荻窪 圭/猫写真家 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日向にちょこんと座ってるハチワレ。この猫、白と黒のバランスがカッコいいのだ。ほぼ真正面から日差しが当たってるので表情もよくわかる。2021年12月 ニコン Z 9

 いやあ、冬たけなわですな。実は冬こそ猫が似合う季節。と、今頃いわれても困るけれども、ちょうど冬らしい写真が揃ったのだ。

 冬散歩のコツは南から北へ歩くこと。先日、南から北に歩いてたらベランダと屋根の狭い隙間の、しかもいい感じに日差しが当たる所で猫が寝てたのだ。ああ、こういうときに限ってデジカメを持ってない。なのでiPhoneの望遠カメラで撮影してちょっとだけトリミング。でもちょっとわかりづらい。

屋根とベランダの間の隙間にきれいに挟まってる姿が実に似合ってるのであった。こういう日に限ってバッグにカメラが入ってない。2022年2月 アップル iPhone 13 Pro

 こういう場所を上手に使うのが猫らしくて好き。冬の猫って日差しが入って暖かくて安全な場所を選んで昼寝したがるわけで、そこは人が容易に入り込まない南向きの場所なのである。次こそはとデジカメを持ってそこを何度か行き来したのだが、出会えてません。残念。

 冬は南から北へ歩くと良いぞシリーズ、その2はこちら。ここも南から北へ向かって歩いてないと絶対に気づかない場所でちょこんと座ってたのだ。日差しを浴びた白黒の猫がいい。

塀に隠れて日差しを浴びている姿を発見。ちょっと遠くからしゃがんで狙ったのだけどなかなかこっちを向いてくれず。2021年12月 ニコン Z 9

 このあとそっと近づいて撮らせてもらったのが冒頭写真。ほぼ正面から日差しが当たる感じは冬ならでは。目も糸のように細くなっててたまらんのである。

 お次は1Fの小さなテラスで寛いでた猫。南向きで日差しがちょうど当たってぬくぬくである。このおうちに飼われてるのかそういうわけでもないのかよくわからないのだけど。

テラスでぬくぬく猫。わずかな日差しを逃さないのが冬の猫だ。2022年2月 オリンパス E-M1 Mark II

 とはいえ、冬の日差しは低いので影が大きい。猫的にいい日向の隙間を見つけたと思っても、隙間である限りすぐ日陰になっちゃう。そしてたまにわずかに日が差したスポットに猫の顔があったりするのである。

冬は影がキツいのだけど、その隙間にできた日向にちょこんと顔を出してくれたのだ。ハイコントラストを生かしてモノクロに仕上げるのもいいかも。2022年2月 オリンパス E-M1 Mark II

 冬の猫は日差しとの勝負、ですな。でも冬の日差しはまぶしい。目を開けたくないのは人間も猫も一緒。まぶしくて目を開けられない長毛老猫もどうぞ。毛繕いが終わって顔をあげたらまぶしかったーって感じの鞆の浦猫だ。

毛繕いから顔を挙げた瞬間の長毛キジトラ。いかにもまぶしそう。2022年1月 ニコン Z 9

 逆にたまたま北東から南西へ歩いてるときに猫に出会うと、当然ながら逆光である。というわけで、枯葉と逆光猫。午後の日差しを浴びた枯葉がきらきらときれいなのがポイント。枯葉の上って暖かいしね。猫にはよいのだ。

冬の午後の日差しには枯葉が似合い、枯葉には猫が似合う。2021年12月 富士フイルム X-T4

 実はここ、もう1匹いて、しかも人なつこくてカメラ向けたらとことこと歩いてきて、しゃがんでカメラを構えてたわたしのすぐ横にちょこんと座ったのだ。今度は黄色い銀杏の葉を背景に、ふさふさ逆光猫。

右前足がちょっと上がってるのは毛繕いしてたから。こちらの背景は銀杏。黄色がキラキラと逆光でかがやいてる。2021年12月 富士フイルム X-T4

 まだまだ寒い日は続くけど、よく晴れた冬の日は猫も日向にでてきてくれるので、北から南へ歩くときはそそくさと、南から北へ歩くときはきょろきょろと散歩である。

■Amazon.co.jpで購入
 

筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン