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NTT東日本・NTT西日本がPSTNマイグレーションによるサービス提供条件を公表

2024年1月の固定電話のIP網移行で「テレホーダイ」も終了

2022年01月24日 12時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 2022年1月20日、NTT東日本・NTT西日本は「PSTNマイグレーション」と呼ばれる固定電話のIP網への移行後についての発表会を開催した。IP網への移行やその時期については2010年から徐々に発表されてきたが、今回は初めて移行後に廃止されるサービスなどが発表された。

NTT東日本 経営企画部 営業企画部門 部門長 井上暁彦氏

2024年1月に固定電話がひかり電話と同じIP網へ

 PSTN(Public Switched Telephone Network、公衆交換電話網)マイグレーションは固定電話(加入電話・INSネット)の基盤ネットワークであるPSTNを「ひかり電話」と同じIP網に切り替えることを指す。局内設備のみならず、他社事業者との接続もIP化される。

 NTT東日本・NTT西日本では、交換機同士の接続や他社事業者との接続をすでにIPで行なっており、2024年1月に切り替えが開始される。その後、固定電話の発通話を順次IP網に切り替え、2025年1月には切り替えを完了する予定となっている。ただ、既設のメタルケーブルを継続利用するため、固定電話の加入者側での手続きや工事、電話機の交換はいっさい発生しない。IP網への移行に便乗した悪質な販売活動が想定されるため、ユーザーもきちんと認知しておく必要がある。

PSTNマイグレーションのスケジュール

 IP網化された2024年以降の固定電話は加入電話・INSネットともに契約は継続されるが、料金と提供条件の一部が変更される。料金に関しては、基本料金は現在の基本料と同額だが、通話料は変更。IP網への移行後、固定電話着の通話料は全国一律・全時間帯で9.35円/3分となる。「距離に依存しないIP網の特性を活かしたシンプルでフラットな料金を志向」とのこと。なお、携帯電話着の17.6円/分は変更されない。

「マイライン」「マイラインプラス」「ISDN(ディジタル通信モード)など提供を継続・終了するサービスも公表

 IP網への移行後も基本的な音声サービスは提供を継続。公衆電話や110(警察)、119(消防)、118(海上保安)、117(時報)、177(天気予報)、104(番号案内)、115(時報)などのほか、ナンバーディスプレイは継続が表明されている。

 一方、ISDNサービスのINSネットは音声通話のみ残り、データ通信機能の「ディジタル通信モード」は終了する。その他、ビル電話、着信用電話、支店代行電話、短縮ダイヤル、トーキー案内など、利用が減少もしくは提供が困難なサービスは2024年1月をもって提供を終了する。

提供を継続・終了するサービス

 さらに今回は電話会社の識別番号をダイヤルせずに特定の電話会社を利用できる「マイライン」(電話会社選択サービス)、通話ごとに電話会社の識別番号をダイヤルしても、登録された電話会社のみの利用できる「マイラインプラス(電話会社固定サービス)」の終了も明らかになった。

 その他、シンプルでフラットな料金体系とするため、個人・法人向けでいくつか通話料割引サービスも終了する。終了するサービスの中には、アナログ・ISDNでのインターネット接続で多くのユーザーが愛用していた「テレホーダイ」や「INSテレホーダイ」も含まれる。ただし、通信料金のフラット化とあわせ、通話料割引サービスが廃止されても「負担が減るケースがほとんど」とのことだ。

終了する通話料割引サービス

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