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学内のシステムからデータを集約/分析/可視化して、大学の現状把握に役立てる

キヤノンITS、大学のIR活動を支援する「in Campus IR」を提供開始

2021年09月22日 10時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2021年9月22日、大学教務向けソリューション「in Campus」シリーズの新ラインアップとして「in Campus IR」を発表した。学内データの収集/分析を通じて自大学の経営改善、学生支援、教育の質向上といった取り組みを進める「IR(Institutional Research、教学マネージメント)」活動をサポートするもので、学内システム間のデータ連携や「Tableau」ダッシュボードによるデータの可視化、業務支援/コンサルティングといったサービスを提供する。大学におけるデータ分析のノウハウと実績を持つシンクベースと協業して展開する。11月下旬より提供を開始。

キヤノンITソリューションズ「in Campus IR」の概要。学内各種システムのデータを収集/一元化して可視化する仕組みを提供して、大学のIR(Institutional Research)活動をサポートする

 キヤノンITSのin Campusシリーズは、教育機関(小中高大学)向けのソリューションシリーズ。学内情報発信の「ポータル」や「LMS(学習管理システム)」を中心として、幅広い教務支援システムを提供している。

 今回のin Campus IRは、IR専門担当部署を設ける大学が増えつつある状況を受けて開発された。現在の大学における部門システムごとのデータの分断(サイロ化)、FD(Faculty Development、授業改善の取り組み)のための分析/可視化の不十分さ、継続的な点検項目/基準のあいまいさ、といった課題の解消を目指すという。

 具体的には「『知りたい』をかなえる」をコンセプトに掲げ、大学の現状を正確に把握できる環境を実現するデータ蓄積、データ分析、データ可視化の各機能を提供する。学内各部門システムからデータを収集、蓄積、管理し、多面的な分析を行うとともに、ビジュアライズして的確な判断をうながす。

in Campus IRはデータ蓄積、データ分析、データ可視化の機能を提供する

 基本導入サービスでは、in Campus IRデータベースの構築と、標準ダッシュボードの作成(および各ダッシュボード用のデータマート構築)を提供する。標準ダッシュボードはTableauで作成され、志願者を切り口とした「入試情報ダッシュボード」、在校生(入学区分)を切り口とした「教務情報ダッシュボード」、在校生(就職区分)を切り口とした「就職情報ダッシュボード」の3点を提供する。

 これに加えオプションとして、学内各システムのデータ抽出/クレンジング/取り込みを自動化する「データ連携サービス」、標準ダッシュボードの改修や追加ダッシュボードの作成を行う「ダッシュボード作成サービス」、IR業務にかかる「業務支援/コンサルティングサービス」も提供する。特に後者2つのサービスについては、大学データ分析のノウハウを持つシンクベースが協力する。

 in Campus IRの初期導入価格(基本導入サービス、税抜)は500万円から、案件ごとに変動する。導入形態はクラウド型、オンプレミス型のどちらでも可能。キヤノンITSでは同ソリューションの販売目標として、2025年に2億円(単体、カスタマイズ含む)としている。

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