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不動産・住宅関連と金融・フィンテックの連携で顧客満足度向上を目指す

オープンハウスグループが住信SBIネット銀行の「NEOBANK」を介して金融事業へ参入

2021年08月20日 09時00分更新

文● 久我 吉史

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 おうちリンクは8月5日、住信SBIネット銀行が提供する「NEOBANK(ネオバンク)」を活用した金融サービス「おうちバンク」の提供を開始した。おうちリンクは不動産業を営むオープンハウスの100%子会社で、同日付で銀行代理業を取得。住宅ローンの銀行サービスのほか、電気、ガス、ネットなどの手続きをワンストップで行うサービスを提供し差別化を図る。

 「おうちバンク」は、オープンハウスグループの住宅購入ユーザー向け生活関連サービス「おうちリンク」アプリ利用者専用の銀行口座。アプリ内で専用の住信SBIネット銀行口座を開設すると、預金、振込や借り入れといった銀行サービスを利用できる。

 「おうちバンク」口座から「おうちリンク」サービスの支払いを決済することで、同取り組みでの専用ポイントである「おうちリンクポイント」の還元率が上がるなど、「おうちリンク」の利用促進、利便性向上策を掲げている。ポイントは、ネット回線・電気・ガス等の生活関連サービスにかかる費用への支払に充当できるので、住宅を軸に生活インフラの決済を囲い込む戦略となる。

住信SBIネット銀行の支店扱いで複数のNEOBANK口座開設が可能

 住信SBIネット銀行によると、NEOBANKによって提携した企業の口座は特定の企業のみではなく、1企業につき1口座持つことができます。

 しかし利用者は、全ての口座を開設しようとはしないでしょう。生活に必要な決済口座は1口座あれば十分ですし、複数開設すると管理が煩雑になってしまいます。

 顧客を囲い込もうとする企業視点では、その1口座となってもらうべく、キャンペーンや還元施策が過熱し、今まで見たことがないようなサービスが登場するかもしれません。

 キャンペーンのお得さだけで利用するNEOBANKを選ぶのではなく、日常生活での利便性をよく考えて選ぶほうが良さそうです。(ASCII FinTech記者 久我 吉史)

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