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松村太郎の「"it"トレンド」 第303回

アクションカムのニーズも変化の兆し:

ライカレンズで自撮りする贅沢「Insta360 ONE R」

2020年10月27日 09時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII

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●解像感の高いビデオ

 お次はビデオです。1インチセンサーモジュールはレンズが大きく、4Kモジュールや360度モジュールを装着していたケースを取り付けらなかったため、いったん手持ちでの撮影を試みました。

 それにしても、「FlowState」と呼ばれる手ぶれ補正技術は非常に優れており、手持ちにも関わらず、まるで静止画のようにビシッと固定された映像が得られました。パン(左から右へ、上から下へとカメラを動かす)しても、三脚で固定して向きを変えているようでした。この「ビシッと感」が得られる点は、Insta360 ONE Rが力を入れている安定した映像作りの大きなメリットと言えます。

 もし旅行で使う場合、歩きながらの撮影する場面も多くなるはずです。強力な手ぶれ補正機能は、ホテルや自宅に帰ってきてテレビにつないだとき「酔わずに」見ることができますし、Instagramのストーリーに直接アップするといった用途にも活用できるわけです。

 続いて、他のアクションカメラではなかなか難しい自撮りです。ほとんどのカメラがそうですが、写真やビデオを撮る人と撮られる人が分かれていることが前提となっています。InstagramやVlogに代表される自撮りニーズでやっと、プレビューするディスプレーを回転できるギミックも一般的になってきました。

 ここでInsta360 ONE Rのトランスフォームが威力を発揮します。モジュール型なので、カメラとスクリーンの向きを同じ方向にしてドッキングできます。つまり自撮りモードへと簡単に組み換えることができるのです。

 モニターで写っている映像を確認しながら撮影できるため、風景を入れてしゃべりながら歩くシーンを撮影する際、非常に便利です。超広角である点も、自撮りしている自分が大きく写りすぎず、手を伸ばせば適度な距離感となる点で「ちょうど良い」と思います。

 4Kモジュールで試したときより、音声が格段にクリアになったことにも気づきました。ソフトウェアアップデートで調整されたものかと思いますが、外部マイクアダプタなどを利用せず、本体のマイクだけで十分に話し声を収録できるようになった点も、重要な性能向上といえるでしょう。

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